●心構え その4 魅力的な話の作り方〜大多数に受け入れられる王道+ニッチな需要 どっちも必要〜
魅力的な話が書きたい。
そう思う作者は多いと思います。
しかし、100人の読者の100人全員を満足させることは不可能です、なぜなら十人十色ですから。年齢、性別、趣味もバラバラ。全員を満足させるのは不可能。ならば大多数を満足させれば良いのか。
大多数を満足させる方法は決まっています。
王道を使うことです。つまりはテンプレですね。
洋食屋のオムライスやハンバーグ、ケーキ屋のイチゴショートケーキです。
これが無ければ「えっ、無いの!? これを食べるために入ったのに……」とガッカリさせることになります。
もちろん小説の場合も同じ。
ザマァ系小説には、復讐スッキリ展開を。
悪役令嬢物には、悪役令嬢回避に奔走する展開を。
盛り込むことが大事です。
しかし王道だけでは無個性となり、つまらなくなります。
そこでニッチな需要にも応える、という隠し味を盛り込むことになります。
ニッチな需要は少数派なので、全てのニッチな需要に応えることは出来ません、作者の好きなカテゴリーのニッチ需要に応えるのが良いです。それが個性となります。
ファミレスだけど、デザートのパフェのカスタマイズが出来るぜ! とか、それくらいのささやかなものです。多くの受け入れられている漫画、映画、小説等創作物にも、実はニッチ需要に応えるという隠し味が含まれています、それが個性としてその作品たらしめているのです。鬼◯の刃の服の破れ具合とかね。
作者の多くは自分の好きを作品に盛り込むため、無意識にニッチ需要に応えていることが多々あります。
しかし、王道とニッチ需要のバランスは難しいです。自分の好きを全開で盛り込むと、ニッチ需要過多になり王道を大外しして受け入れられなくなる。かといって王道テンプレに寄りすぎるとつまらなくなる。体感として王道7〜8割、ニッチ需要2〜3割くらいが良いかもしれません。ニッチ需要がそれ以上になると自己主張強めの自分勝手な作品になる(それで良い結果になる作品もありますが、少数派でしょうかね……)。王道テンプレ10割だと、あれ……何も記憶に残らないぞ……となってしまいます、つまり印象の薄い優等生、中途半端な没個性作品となります、それはそれで良くない。
大衆受けの王道を使いつつ、ニッチ需要を隠し味程度に入れましょう。
間違っても猫を主人公にした異世界転移物みたいなニッチ需要全開作品を出してはいけません……うるせぇ私は書きたい物を書くだけだ読者なんて知らねぇ!(暴君)




