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いごぶっ!  作者: フミ-毛交
初年度 四月
8/47

第7章 裏山での塗装作業に於いて

裏山は、北棟と旧校舎との間にある。とは言ってみたものの、正直其処迄傾斜も無く丘陵と言ったところでしか無い。更に此の裏山なる物は台地状で、登ると平らになって居る。まあでも傾斜が無ければインクが流れる様なことも無いわけで、塗装には丁度良いと言えよう。僕と内田先輩は、其処に段ボールを敷き、塗装中のスマホケースを置くと、早速スプレーを噴射してみた。のだが、此れが非常に臭い。匂いに耐えつつ塗装を続け、取り敢えず或る程度が終わった所で乾かすことにした。幸い此の日は晴天であり、結構乾きは良かった。

さて、随分と乾いたと思った時、よく見てみてなんと一つの失敗に気が付いた。というのも、木の細い枝がスプレーによりスマホケースにくっついて仕舞って居たのだ。急いで此れを取り除くと、ケースに其の跡が残って仕舞い、今度は再塗装となって仕舞った。僕は、此れ以降細心の注意を払おう、とはしたのであるが、正直五月とは云え暑すぎてやる気がどうしても出なかった。

そうこうして或る程度は塗装したのだが、如何しても解決できない問題が在った。其れは、スプレーが微妙に多い部分が在ったり、気泡が出来たりして仕舞い、表面に細かな凹凸が生じて仕舞って居ると云うことだ。其の為手触りも少し違和感を感じる物となって仕舞った。一応スプレー缶を離す等工夫もしたのだが、矢張り上手くいかないうちにスプレーが空になって仕舞い作業は強制終了となって仕舞った。折角なのでガス抜きも行おうとしたのであるが、時間が結構掛かると云うことでやめておいた。こうして、非常に不安な塗装状態のスマホケースを持って内田先輩は帰っていった。

後日聞いた話では、此のスマホ偽装、全くもってバレなかったという。そんな馬鹿な。

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