観察日記1日目「幕開け」
作者は日記とか書いたことないから変なとこあっても許してなー
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大海原観察日記1日目
初めて海というものを見た。
私の生まれた世界には海はなかったからだ。
異世界から来たという人間の知り合いから海というものがどういうものかは聞いていたが、こんなにも美しいものだとは思ってもいなかった。
私はすべてを持っていた。
高い権威を持った家に生まれ、莫大な富を得て、ドラゴンという強大な力を持つ種族の中でも神童と呼ばれるほどの才能を持ち、知力も美貌も全てがほかの何者よりも優れていた。
ゆえに私は何かを得たいと思ったりすることもなく無感情なまま生きていた。
どんなものにも心を動かされることもなく生きていた。
そして、ある時知り合いがある提案をしてきた。
「この世界がつまらないなら、この世界にないものを探しに別の世界に行ってみたらどうだ?」と。
最初は「どこへ行っても変わらないだろう。」と思っていたが、やりたいこともなかったので、異世界に行ってみることにした。
そうして私は世界を渡り、この世界に来た。
この世界に来て初めて目に映ったものは、どこまでも続く宝石よりも遥かに輝く水平線と雲ひとつない空、青く輝く2つの太陽だ。
その時の感動を言葉に表すことはできない。
だが、この感情をどうしても何かの形で残したいと思い、この日記を書くことにした。
そうだ、この風景をなにか言葉で表そう。
この風景は私に始めて感動を与えた。そしてこの世界で初めて見た景色だ。
だから今日の風景は「幕開け」だ。
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