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9 がんばっています

 次の日、家庭教師の先生が来られました。パパさん仕事早いですね。

 てっきり女の先生だろうと思っていて、ママさんみたいに貴婦人チックな人を想像していた私はちょっとびっくりしました。

 先生はなんとおじいちゃんでした。パパさんに紹介されたバスティン先生はニコニコ笑顔で、

「よろしくね、マリー」

と言って握手してくれました。好々爺という言葉がぴったりです。でも、パパさんがとっても丁寧に対応しているのを見ると、ちょっとすごい先生なのかもしれません。

 授業についていけるのでしょうか私。少し心配になってきました。

 なんでも、一般常識的なことから歴史や地理等色々なことを教えてくださるそうです。つまり、学問担当ということらしいです。


 ちなみに、マナー全般担当は……なんとメイドのサマンサでした!

 サマンサ実は他の所で貴婦人の指導をしたことがあったんですって、やっぱり、只者じゃないと思ってましたよ。

 というわけで、授業の時だけサマンサ先生です。ちょっと楽しみになってきました。


 毎日午前と午後に分けて授業ということで、午前中さっそくバスティン先生の授業が始まりました。先生の授業は教科書がなく質問形式で進んでいきます。先生が質問して私が答えますが、逆に私が質問するように言われて、どんどんと授業が進んでいくこともありました。まぁ、私の質問によって少々回り道というか、完全に脱線することがあったのですが、そのようなことでも先生はよく知っていて、わかりやすいように教えてくれました。

 ちなみに、休憩として途中お茶の時間が設けられたのですが、その時だけはバスティン先生のお願いで師弟関係が逆になりました。パパさんが私のことを異世界人だと先生に話していたので、先生は異世界のことを聞きたがったのです。このお茶の時間がバスティン先生は大変気に入られたようで、その後も毎日続けられることになりました。


 午後の時間は、サマンサ先生のマナー講座でした。とりあえず初級編と言われて、立ち方からお辞儀の仕方を何度も直されました。おかげで、明日筋肉痛になりそうです。サマンサ先生はにっこり笑いながらも厳しい!

 いつの日にかサマンサ先生クラスの貴婦人に達することができるのでしょうか?私にはそんな日は何万光年も彼方に思えます。

 ちなみに、大変なのは授業だけじゃなかったです。なんと宿題が山のように出ました。サマンサ先生によると貴族の皆さんについて、名前を把握するのはもちろんですが、爵位や関係等様々なことを知る必要があると言われ、ひたすら暗記を強要いえ、頑張るように言われてます。

 最初顔がないと覚えられない~と泣きついたら、手のひらサイズの絵姿を用意してくれました。そこで、トリップした時に持って来ていた荷物の中から工作用紙を使って『フィルディ王国貴族バトルカード』を作りました。表に絵姿 裏には情報が書いてあります。権力やお金については星マークの数で強さを表してます。ただし、日本語で書いてるからみんなには読めません。

 今回勉強してわかったのですが、日常会話はこちらが日本語で話しても問題ないのですが、文字にはさっきみたいな日本語は通じないという問題がありました。ただ、アルファベットに多少近いような文字があり、それらはローマ字のような規則性で日本語の発音と文字があっているので、ゆっくりなら読み書きができます。ただ、今回のように沢山覚えるのにはそれは向いてないので、サマンサが口頭で言ってくれたことをせっせと日本語でバトルカードに書いて、覚えています。

 寝る前にも復習ですね。寝る前にすると記憶が定着するって言いますし。


 大学受験以来の勉強の日々ですが、エディハム ウィンスター マリー 家族の為にも頑張ります!


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