狙う金色、虎視眈々と
わたぼう:久々に帆花先輩と柚乃先輩にあったのですけど…懐かしい気持ちでしたねぇ…今日はこれで終わり!?ふぇぇ…
ここはとある高校の演劇部。格技棟からお昼を食べるために茶道部の部室に向かった。
モニカ:今日は鹿肉のシチューとバゲットです~!
きらりん:鹿肉パクパク美味しいな!
わたぼう:ちょっとまずくないですか…?
クロエ:でも!たんぱく質が取れてスパイスが効いてて美味しいです!
モニカ:そう!ありがとう!
彩子:それに五目ご飯も美味しいです!
わたぼう:…あ、本当だ。美味しい…ってその不味いじゃなくて!その話はまずくないですかって!
モニカ:鹿の子には負けてられないわ!私たちは虎視眈々と地区連覇を狙うわ!前を向こう!前を!
紫乃:あ…先輩がまずいと言った理由がわかった…
陽菜:そりゃまずいって言うよ…
智美:どういうことだ?
ひかり:…さぁ?
そんなこんなで昼ごはんが終わった。どこからともなく出てきた五目ご飯の真相はさておき、午後は脚本の読み合わせや場付けを行っていく。
彩子:いいね!
ちー:うん。結愛ちゃんと麻依ちゃん、もう少し背を伸ばすとよりいいよ。あと…きらりんはやっぱりすごい。
きらりん:きらりーん!
彩子:照れてるのかな…次のシーンだよ。麻依ちゃんは脚本の読み合わせ組に入って。
麻依:はい!
由依:こうして二人組ねぇ…昔を思い出すわね。エミ。
エミ:そうですね!…あの頃は人が多かったのよね…
由依:そうね…あれ?何年前だっけ…
エミ:…だいたい5年前じゃない?あの代は強かったよね。
わたぼう:渡辺先輩の代ですよね!
きらりん:渡辺佳那先輩…名前は聞いたことあるわ。
由依:佳那の代は本当に強かったよね。あの子は全国大会で結果残して今年から運営してるの。
柚乃:確か私のお兄ちゃんも同期です!
エミ:和春でしょ!懐かしい…あれ?大丈夫なの?雑談してて…
彩子:すみません!この部分はどうしたら…
由依:ちょっと見せて…うん、いいわ。結愛ちゃんときらりちゃんね、たぶんこの場面はこの方がいいんじゃないかな?
結愛:ありがとうございます!
陽菜:すみません…水飲んでもいいですか?
彩子:大丈夫だよ!それとみんなも適宜飲んでね!
ひかり:はい…
柴乃:ところでわたぼうパイセン…角生えてませんか?
わたぼう:…やばい…脳裏にあれが…
帆花:ぼー!
わたぼう:ぼー!!!!!!
柴乃:あ、抜けた。
きらりん:たまにあるのよね…かわいいんだけど…
ちー:ティッシュだよ!
クロエ:いやぁ…まさか後片付け手伝うとは思わなかったよ…楽しかったけどね。で…知優ちゃん。舞台出てくれないかな?
ちー:え!?どうして!?
彩子:あ…それ相談されたんだよ。脚本を見てね…クロエでも行けると思ったんだ。でも…ちーちゃんの実績を見て、これは行けると思ったんだ。お願いできる?
ちー:はい!
こうして夕方まで練習は続いた。みんなの瞳には希望の光が、そしてモニカ先生の頭には角が生えていた…
麻依:今日は二郎にしようかな…
杏子:二郎はやめな?せめて武蔵家でも…
麻依:二郎って…ラーメンじゃないよ?私の家の近くの家の野良猫の名前。
杏子:なんだ…