これが俺の日常
「ひゃはははははははははははははふひひひひひひにひひひきたきたきたきたきたああああああああああ!!」
俺は今配信をしている。
やっているのはゲーム配信だ。
Bpexという、FPSゲームだ。
「やったああああチャンピオオオオオオンン!!!」
僕は今Bpexのチャンピオンになった。
コメント欄では「GG」「おめでとう」「さすが」等の声があがっている。
「いやぁ~楽しかったですね。じゃあ疲れてきたんで、今日はそろそろこの辺で終わろうかな。みんな、今日も来てくれてありがとうございました。また、次回の配信でお会いしましょう。ばいばい~」
今日の配信はここまでだ。
配信が終わると、時間は午前2時。
そろそろ寝ないと明日の学校に間に合わないな。
そろそろ寝るか。
「おやすみ~」
俺以外いない自室でなにげなくおやすみを言って、俺は眠りについた。
<--朝-->
「みのる~、起きなさい~」
朝、母の声で起きた。
あれ?目覚ましかけたはずなんだけど、
「あ、」
自分で無意識に目覚まし止めていたようだ。
俺はベッドから降りて手早く制服に着替えると鞄を持ってダイニングへと向かう。
ダイニングで手早く朝ごはんを食べる。
歯を磨いて母の作ってくれた弁当を持ち家をでる。「いってきま~す」
「いってらっしゃい。気をつけてね~」
母が後ろから声だけで見送ってくれた。
学校までは1人で向かう。
友達がいないわけではなく、学校まで電車で1時間もかかるから近所に一緒に行ける友達がいないのだ。
学校につくと靴を履き替え、教室へと向かう。
教室ではもう結構な人数が登校していた。
俺の席は一番後ろの一番左の窓側の席で、一番サボれて一番存在感の無い席だと言われている。
やることがなくてアホみたいにボケーっとしていると、俺の少し離れた所にいる女子のグループの話し声が聞こえてきた。
「昨日の新谷の配信見たー?」
「見た見た!めっちゃかっこよかったよねぇ~」
「イケボで、Bpex上手いとかまじスペック高すぎ~!」
「まじそれなぁ」
「私、この前発売された新谷1/7スケールアクリルスタンド買ったよ~。早く届かないかなぁ」
新谷とは、最近話題のVTuberで、チャンネル登録者数は450万人の人気者だ。
新谷は個人勢VTuberのなかではチャンネル登録者数がかなり多く、テレビなどにもちょくちょく出ているカリスマの塊のようなやつで、活動を始めたのはまだ1年くらいだ。
2次元好きの女子はもちろん、普通の陽キャ女子をも虜にしている。もちろん男にも人気だ。
今の若者に彼を知らないものはほとんどいないレベルで知名度がある。
と、そんな人気者も世の中にはいるわけで、VTuberというコンテンツは社会に受け入れられてきているのだ。
とかなんとか適当に考えていると予鈴がなった。
朝礼の時間だ。
<--6限目終わり-->
やっと終わったぁ~。
非常に疲れた。
適当に授業を受け流していただけなのにめっちゃ疲れた。
なんで学校はこんなに疲れるんだろうか。
そんなこんなで、1日を適当に過ごした俺は終礼が終わり次第まっすぐ帰宅する。
なぜなら、今日は18時から配信があるからだ。
現在16時前。まぁ、余裕で間に合う。
俺は帰る準備を終えた。
後は先生が来て終礼をしてもらうだけだ。
と、先生を待っているところにまたしても朝の女子達の声が聞こえてきた。
「あぁ!?今日、新谷の配信18時からじゃん!まじか!私バイトあるよぉ~」
「え、まじ?おつかれ~(笑)」
「(笑)じゃないよ!死活問題だよ!くぅぅぅ、仕方ないかぁ。アーカイブで見よ」
「アーカイブで見るんだ。私はリアタイするよ」
「ずるいいいいいいい私もリアタイしたいいいいい」
とまぁ、女子ABCの3人が新谷の話題で盛り上がっているようだ。
と、そこで先生が教室に入ってきた。
「全員席につけ~」
なんともやる気の感じられない先生だ。
服装もだらしない。発言もだらしない。
でもやることはやるからいい先生ではある。
<--帰宅-->
「ただまぁ~」
「あらお帰り~」
母が出迎えてくれた。
俺はまっすぐ自室へ行くとパソコンを起動した。
パソコンがつくまでの間に着替えをすませる。
キッチンへと行き、タンブラーにお茶を入れ、自室へ持っていき、キーボードの横に置く。
配信の準備完了だ。
後は18時になるのを待つだけだ。
<--18時-->
「よし、始めるか」
枠にはすでに10000人ほどの人が待機している。
俺はお茶を少し飲み、配信開始ボタンを押した。
「皆さんどうもこんにちわ~。新谷で~す。今日も配信に来てくれてありがとう~」
こうして今日も俺の配信は始まる。
これは、周りに秘密でVTuber活動をしている青年の日常をつづった物語です。
面白くないかもしれませんが、どうぞお付き合い下さい。