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戦国クラス転生  作者: 月本 一
96/284

96 ●松永久秀と千利休

感想、誤字報告いつもありがとうございます。

(1537 夏 ●松永久秀視点)

 細川晴元傘下であった三好利長(長慶)勢力としては

京での延暦寺と法華衆の戦い(天文法華の乱)は他人事ではなかった。

京で大規模な炊き出しが行われ、それを土佐の一条氏が

主導していたとのウワサが伝わってきた。

三好利長との話し合いをする中で前世で四国統一をしたのは

長宗我部元親であって、この時期に土佐が統一されているはずがない。

土佐一条家かその周辺に転生者がいるのではないか、と意見が一致した。


 阿波にある三好家本領は土佐に隣接しており、

三好利長の主君細川晴元は土佐守護でもある。

面会を希望するには大義名分は立つ。

畿内から動くわけにはいかない三好利長に代わって

それらしく書いた書状を託され土佐へ向かうことになった。


 土佐へ向かう船の便を探して堺に立ち寄ったときから

異変にあうことになった。

一条の話を聞こうとすると商人の反応が鈍くなるのだ。

あからさまに警戒してくる商人もいる。

堺衆とのつなぎを三好家に縁のある顕本寺に願うと関係者から警告された。

「一条家を探るような言動をしていると堺衆から警戒されます。

一条家は堺へ大きな影響力を持っています。

法華衆は京から追い出されました。

大本山の本能寺も焼け出されて今はこの顕本寺内に移っています。

京で焼け出された民は一条家に感謝し、大恩を感じています。

この顕本寺も寄進をいただいております。

土佐へ渡る伝手の紹介はいたしますが

くれぐれも一条家に失礼のないようにお願いいたします」


そうした中でやってきたのは堺の商人魚屋(ととや)の若い衆だった。

「初めまして、魚屋(ととや)の田中与四郎と申します」


「松永久秀と申します。この度は手数をおかけします。」


「松永様、失礼ながら笛を一節吹かせていただきます。」

いきなり笛を取り出すと「君が代」を吹き始めた!


「・・・・お前、転生者か! そうか、お前が千利休か!」


「やっとお会いできました。まだ14の若輩者ゆえに三好様にも松永様にもおいそれと会いに伺えませなんだ」


「となると一条房基もやはり転生者なのか!」


「房基様も転生者でございます。私と三好様と同じ年に生まれております」


「土佐を統一したと聞いて利長様と転生者ではないかと話をしていたのだ」


「房基様とは7年前にお会いしました。松永様は土佐へ向かいたいと聞いていますが」


「転生者かどうか確かめるために利長様から書状を預かって直接会いに行くつもりだったんだ。まさかここで千利休に会えるとは思ってもいなかった」


「土佐へ向かう船の乗船札はこちらに用意してあります。私からの添え状も書きますからスムーズにお会いできると思います」


「一条はどんな人物だ?」


「房基様はスゴい。見ている先が私とは全然違います」


「天下を取るつもりなのか?」


「はっきり聞いたことはありません、天下を取るよりも文化を守りたがっていらっしゃる気がします。今回の京での炊き出しも朝廷や寺社にある文化財保護のためでしょう」


「同じ転生者同士なのに敬語なんだな」


「この時代では天上人に近い方ですからね。先日は従四位上になられた。14歳にして細川晴元様よりも位は上なのですよ」


「確かに家格は高いようだな。でもどうして土佐一条を選んだんだ?」


「そこは本人に聞くのが一番でしょう。それよりそっちはどうして松永久秀だったんです?」


「戦国の三梟雄って言葉の響きに惹かれたのが一番かな。三好、足利、織田に仕えたから有能なイメージがあった。選んでみたらたいへんだったよ。今も戦ばかりだしね」


「私は戦争をしたくなくて、文化人を選んだんです。松永久秀といえば史実では私の師匠である武野紹鴎様の弟子の一人。私の弟弟子になるわけですね」


「今はまだ茶の湯をするほどの余裕はないなぁ」


「房基様のおかげで武野紹鴎様に師事することができています。機会があればご紹介できますよ」


「まずは利長様といっしょに畿内を制覇してからだな」


「史実では利休は三好長慶の御用商人として財をなしています。経済的なバックアップができるように今のうちから力をつけています。協力が必要になったらいつでも声をかけてください」


「その時はよろしく頼む」

別連載である「エッセイ:「戦国クラス転生」あれこれ」に

吉田郡山城跡と月山富田城跡へ行ってきた話を書きました。

桜がとても綺麗でした。


面白いと思った方、

ブックマーク、ポイント、いいね、いただけると嬉しいです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 主人公が年齢のせいか達観してることもあって、他の転生者が人間味を感じていいですね
[一言] 「君が代」の代わり(と言っては失礼ですが)に「故郷」も良いかもしれません。
[良い点] 成績優秀者同士だと比較的理知的に話が進むのでしょうか。そうなると逆に物語的に先が不安ですね。 [一言] 毎日楽しみにしております。
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