71 捕鯨船団
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(1534 1月 11歳)
唐船が就航した。
木造帆船であり、貿易船。
沿岸航路の外側を高速で移動できるわけだが
堺を含めて、当然、寄港する必要がある。
港の整備も必要だし、沿岸の警備も必要だ。
母港となる堺は堺衆に丸投げ。
警備については雑賀衆などの傭兵集団を取り込むことになるだろう。
土佐の航路の警備は安宅船、関船、小早などの軍用船を配備して対応する。
これらの船は人力で漕いで航行する。陸地が見える沿岸を航行する。
瀬戸内海と違って太平洋側は波も高く人力で漕ぐ船には厳しい航路でもある。
土佐に海賊集団がいなかったわけではない。
土佐清水の加久見氏などが周辺を取りまとめていた。
海賊といっても盗賊の類ではなく、
陸上の関で通行税を取るように海上を通過する船から通行料金を取るのだ。
水や食料を売って補給の協力をしたりもしている。
商人たちは盗賊のような集団を排除してもらうことで安心して航行するのだ。
通行料は経費として商品に上乗せすればよい。
だが、土佐一条の支配地域では通行料を取らないようにしていた。
これにより土佐一条が管理している以外の港は商船の立ち寄りが激減した。
他所を干上がらせて、こちらは通行料以外の水や食料の販売で稼いでいる。
宿毛の水兵合宿所で鍛えた人員を土佐清水、宿毛、須崎に配備。
関船だけでなく小早を含めて弁才船を母船とした捕鯨船団を組織した。
近海に近寄ってきたクジラを獲ることで船員を訓練して銭も稼ぐ。
海賊などへの対船兵器としては火槍と焙烙玉を使った爆雷も使う。
土佐を掌握しつつある現在は海上戦闘するようなことなど起こらない。
複数の船団を組織し、ローテーションして経験を積ませていく。
捕鯨はあくまで万全なフォーメーションが組めるときだけに
限定して安全マージンをしっかりとらせる。
普段は鰹漁を中心とし、近海では麻から作った網での漁も行う。
旗の組み合わせで命令の伝達を行い船と船が連携の動きを取る。
例えクジラ相手でも実戦の経験は多いほうがよい。
組織的な捕鯨に取り組むことにより、これまで以上に効率的に素材が金を産む。
鯨油は主に灯火用に使われていたのだが、これを石鹸用に使う。
鯨肉はベーコンのような燻製肉に加工する。
量産できるようになった塩を使っての塩漬けや味噌漬けも作る。
鯨ひげは古代から様々に利用されており、京や奈良で引き合いが多い。
鯨骨は明での需要もあるようだが鰯肥のように肥料としても利用可能だ。
なんにせよ捨てるところがないのがクジラだ。
捕鯨船団を頂点として下請けの加工場が集積する街が形成され始めていた。
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