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戦国クラス転生  作者: 月本 一
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55 西土佐平定

感想、誤字報告いつもありがとうございます。

(1532 冬10歳)

高岡郡の大平氏の臣従が決まった。

早くに田植えをしている幡多郡よりも収穫時期が遅いので

中古品の千歯こきや唐箕(とうみ)を高岡郡に投入する。

堆肥集積所の縄張りをして、早急に土壌改良の手を打つ。

足軽長屋を作り、津野出身の足軽たちを移動させて

仁淀川の河川整備にも手をつける。

水量の少ない冬場に川底をさらい、危険箇所の堤を高くする。

目に見えて一条の支配下になったメリットを

内外に感じさせるのだ。


相当数の戦える人員が国境沿いに配置されているのは

隣接する長岡郡の本山氏や長宗我部氏への圧力にもなる。

どちらも家中はまだまとまっていないらしい。

鈴鹿たち元甲賀衆は周辺の情勢把握に動き始めていた。

土地勘を掴むためにも山奥にこもりっきりでいたくないらしい。


息子に家督を譲った大平元国には

一条本家に常駐する武官として京に行ってもらうことにした。

帝の住む御所でさえあやうい京。

本家の側に詰め所を作らせて守らせる。

公家装束を着させるが中身は土佐武士。

京の情報収集と本家の警護強化が役目だ。

その責任者としての派遣。京に憧れていた大平への褒美だ。

津野が敗れ、大平が無血で降ったのは

周辺の国人へ大きな衝撃を与えていた。

一つが降ればまた一つと次々に臣従してきた。


(1533 春 10歳)

津野氏の高岡郡の北に位置していたのが吾川郡の吉良氏。

その吉良氏から臣従したいとの話が入ったのは春過ぎた頃だった。


吉良氏の主城は仁淀川の西岸にある大平氏の東対岸にあった。

元々は大平氏の支配下にあったが

本山氏らと長宗我部氏をたたいた後、力をつけた一族だった。


今代の当主吉良宣忠は凡庸で昨年の首脳会談には呼んでいなかった。

京かぶれというか、鷹狩りをしたり、猿楽を呼んだり、

特に内政に目をむけずに遊んでばかりいると聞いていたからだ。

一条家の御用商人にとってはいい顧客であり、

仮で作った猿楽の中村座が土佐の国内を巡業した際に

ファンになったのか、中村に残っている猿楽師たちを

自領地に呼んで鑑賞会を開くほどだった。

なお、私が上洛した際に中村に避難していた多くの芸能関係者は

京に戻ったのだが、戻ったのはいいが土佐での環境が恋しくて

再び土佐に戻ってきた者がいた。そして話を聞いていっしょに

土佐に避難してくる者もいて、前よりも芸能関係者は増えていた。

今では正式に中村座と称して定期的に公演を行えるほどになっている。


その吉良氏だが、昨年の首脳会談のことはウワサで聞いたらしい。

その後、大平元国が一条家に臣従した後に

家督を息子に譲り、中村で隠居。

その大平の土地には一条の足軽長屋ができ、

新しい米づくりが導入され、正条植えされた青々とした風景が広がる。

仁淀川のあちこちの堤が整備されていく。

仁淀川をはさんだ隣が変貌していく様を見るだけの日が続いていた。


中村に移り住んでいた大平元国に話を聞きに訪ねてきたらしい。

大平元国は一条家の家臣として京に移り住むというではないか。

なんて羨ましい!自分も京に行きたい!京で本場の猿楽が見たい!

本音だだ漏れで元国に頼み込んで臣従を願ってきたのだ。

吉良氏の家中は当主を見限っていて

このままだと領地領民が浪費の犠牲になるだけなので

一条家の元に降ったほうがよいとの考えでまとまっているらしい。

ただ、息子は向学心にあふれ、とても優秀だという。

幼い頃から四書五経に接しているというので

関東にある足利学校へ派遣することにした。

数年して彼が戻れば家督を譲り、

大平元国のように上洛をさせると約束した。

それまでは責任をもって家臣をまとめてもらう。

こうして西土佐はなだれるように一条家の支配下になっていった。

面白いと思った方、

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