44 大内と大友からの便り
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(1531 秋 9歳)
父房冬が周防大内経由で帰還してきた。
一条本家の叔父房通とともに京から周防に行く際、
私の配下から一人同道させていた。
転生者である毛利隆元の動静を探らせていたのだ。
毛利元就の嫡男が生まれているのかどうか?
今、何歳なのか?、そのひととなりは?
結果はというと、既に生まれていた。8歳。私より1つ下だった。
情報はそこまでで、元服前なので表に出てくるのは
しばらく先になりそうだった。
当主大内義隆の養子となった弟晴持には
京から便りを出していた。
内容は、京の荒廃が激しい、とか、堺のにぎわいが
もの珍しかったとか、取り留めもない話。
母である梅の方から元気で過ごしている旨の返事があった。
父房冬が周防で2人と会ったときの話を聞いたが
大内義隆も可愛がってくれているそうだ。
その大内義隆は九州攻めの最中で、
米や馬などの取引を増やしたいとの便りが届いているらしい。
一方、豊後の大友義鑑からは、婚約者の雪姫との婚儀を早く進めたい
との便りと同時に、こちらも米の取引増加を希望しているらしい。
縁戚をきちんと結んで周防大内氏を牽制したいのだろう。
雪姫にも京から便りを出していた。
こちらも取り留めのない話を書き、いっしょに櫛や髪飾りを
贈っていたので、そのお礼の返事が届いていた。
大内氏と大友氏の戦争は大内氏のほうが優勢ではあるが、
海を越えての侵攻ゆえに膠着しつつあるようだ。
大友氏まで迫っているということは北九州エリアを
押さえていることになるので、朝鮮や明との大陸貿易は
完全に大内氏が掌握することになったようだ。
祖父や父、重臣たちの評定では、当面、両陣営との取引を
続ける方針になった。土佐でなくてもどこかが
取引をするのだから、儲かる時に儲けようということだ。
雪姫との婚儀は戦争の状況次第。和議がなるまでは様子見となった。
祖父と父には商人にそれぞれの家から輸入するものの一部を
指定する許可をもらっておいた。
大内氏からは硝石。大友氏からは硫黄。これに炭を配合すれば火薬が作れる。
硝石はこの時代、海外からの輸入に頼っていた。硝石丘をつくり始めて
まだ3年くらいなので、自家生産にはまだ数年必要の見込みだ。
現物の硝石を取り寄せて硝石づくりの参考にするのと
カモフラージュ用に硝石の取引ルートを整えておきたい。
硫黄はやはり温泉地帯である豊後のほうが入手しやすそうな気がしたので
大友氏に探りを入れることにした。
入手が難しそうならこちらも大内氏の大陸貿易に頼ることになるだろう。
シリーズ設定をしてみました。
単にこの作品にまつわる裏話を書き残しておこうかと
別作品をたててグループ化したかっただけなのです。
https://ncode.syosetu.com/n5117ib/
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