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戦国クラス転生  作者: 月本 一
39/285

39 ●堺衆から見た房基

感想、誤字報告いつもありがとうございます。

(1531 1月 ●千利休視点)

土佐商人の拠点は天王寺屋の隣にある。

房基様との会談を終え、納屋宗次様は茶碗の入った箱を

大事そうにかかえて急いで帰られた。おそらく依頼された

商品の手配で忙しくなるだろう。


私は父田中与兵衛とともに天王寺屋に寄って少し話をすることになった。

房基様のことをいろいろと知りたかったからだ。

先月、父といっしょに初めてお会いした後、

父に聞いてみたけれど詳しいことを何も知らなかった。

その後、土佐商人と取引の話で慌ただしくしていて

今日は天王寺屋で房基様のことを教えていただくことになっていた。

子どもである津田宗及と会えるかもしれない。


「それにしてもびっくりした。

まさか武野紹鴎様に教えて頂く事ができるなんてなぁ。」

「全くだ。与四郎(利休)と同い年というが住む世界が違う気がするな。」

『今日は房基様のことを詳しく教えていただけるとのこと

 よろしくお願いいたします。』

「私もそれほど詳しいわけではないが知っている限りのことを話そう。

 まずは土佐一条家の成り立ちからだ。

 応仁の乱で一条家が土佐に下向してそのまま家を起こした形だ。

 だが関白を出せる家柄は公家の中でも飛びぬけている。

 京一条家では土佐一条家の息子が本家を継いだと聞いている。

 土佐一条家の嫡男には親王様の娘が正室として嫁いでいらっしゃる。

 そのお子様が一条房基様だ。母上様も今日は隣にいらっしゃるはず。

 そう考えると我らがお会いすることですらおそれおおいお方なのだ。」

『どうして土佐の武家に?』

「武家ではない。公家だ。守護でも地頭でもない、公家が自分の荘園を

 直接治めているのだ。しかも摂関家が、だ。」

『土佐は豊かなのですか?』

「貧しい。貧しいはずなのだ。ただこの数年で何かが変わった。

 その何かがわからない。土佐は遠い。

 海の向こうから詳しい話がはっきりとは伝わってこないのだ。」

『房基様のおかげなのでしょうか?』

「そうかもしれぬ。だが8歳だ。その方と同じ歳だ。信じられぬ。

 だが今日のことがある。ただものではないとはっきりした。

 三条西実隆様は武野紹鴎様に茶の湯を教えられたほどの方だ。

 土佐にいながら70歳を超える三条西公と親しくされる8歳。

 末恐ろしい。商才もある。心が震え、踊るわ。

 そう思わんか?、魚屋(ととや)。」

「土佐商人と話していても感じた。彼らは土佐一条家ではなく

 幼い房基様に心酔しておる。

 清酒も椎茸も米も品がよい、良すぎるほどだ。

 宗田節や削り箱など見たこともないものが次々と出てくる。

 とても土佐商人だけの知恵ではない、房基様からの指示のようだ。」

「それ故、乱破・透破を欲しがっているのか。」  

「どれひとつとっても値千金の知恵だろうからな」

「それに戦の準備を始めたようだ。土佐がひとつになるかもしれぬ。」

「天王寺屋も稼ぎ時だな。」

魚屋(ととや)もな。茶の湯仲間同士、共に大きく稼ごうぞ。」

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