26 馬廻衆と小荷駄衆
感想、誤字報告いつもありがとうございます。
(1528 春 5歳)
中村に戻ると各種事務作業が待っていた。
下向してきた職人たちの為の各種工房の立ち上げが主な案件。
次に仕官希望者たちへの対応
農業関連の技術指導、清酒づくりでの暗躍、下向者たちへの演説
などで、領内ではずいぶんと名前が売れた。
そのせいで仕官希望者が安並のところへ殺到。
ほとんど有力国人の紐付きなのは確実。
取らなければ取らないで警戒されることになる。
結局、各有力家臣から1,2名推薦させることに。
条件は後継でない次男以降の男子であることだけ。
当分戦はしないこと、狩猟など働きながら鍛える予定で、
それでもよければ推薦させることに。
敷地、平松、加久見、為松、羽生、安並の重臣から数名。
これに祖父房家、父房冬からも数名、皆、監視役兼任と思ってよい。
山の民の各集落からも受け入れて総勢30名ほどになった。
血気盛んで壮年の者は馬廻衆として
争いごとが好みではない者は小荷駄衆の指揮官として
育てることにした。
山の民の牧場内に長屋を建てて共同生活をしながらの訓練。
(自分が乗る)馬の世話、
(猟でのパートナーとなる)犬の世話
狩猟で獣肉のたんぱく質での体づくり
野山を駆けることでの体力づくりをさせている。
小荷駄衆は裏方であるけれどとても重要なポジションだ。
普段から鍛えておけば行軍スピードも早くなるし、運搬力もあがる。
土木作業に従事させて力や技術をつけさせ、
普段は工兵として使うことを想定している。
河川工事や堤防構築など、作業案件はたくさんあるのだ。
馬廻衆は騎馬武者のことであるが、親衛隊として育てる。
まずは馬を育成しなければ馬廻りとはいえないからね。
まだ馬廻衆と小荷駄衆は同じメニューで鍛えている。
小荷駄衆は輸送係とはいえ、戦闘力は必要だ。
武士のたしなみとして、剣術と弓術は一通り訓練させる。
雨天での訓練可能な大きな道場を用意し、
木刀は危険だと思えたので、竹刀を試作。
手加減や寸止めなどを気にせず打ち込めるのが好評だった。
あわせて胴と頭を守る木製の防具も揃えた。
道場の隣には雨天でも弓の練習ができるように屋根つきの射場も作った。
射場で練習させているのはまだ弓矢ではなくて投石紐と投槍器。
単純に施設に費用がかかり、刀や弓、矢を揃える余裕が
なかった苦肉の策である。
投石紐は、パチンコではなくてスリング。
わかりやすくいえば、タオルの真ん中に石を入れ、
グルグル振り回して、片側から手を離して遠くへ投げつける。
投槍器は、味噌汁などをすくってよそう”おたま”の先に
槍の後端をひっかけて槍を遠くへ飛ばす器具。
“おたま”よりは長い、靴べらのような形状だと思えばより近い。
どちらも弾がどこでも手に入るし、持ち運びやすい武具。
遠くの敵には放物線で、近距離には直線的に狙える上に
矢よりも威力が高く、馬上の敵にも有効だ。
投石紐は弓と違って片手で扱える。
投槍器は熟練すれば100m先でも狙える。
欠点は弓矢より速射性に劣ることだろう。
コンパウンドボウやクロスボウは技術面、耐久面で見送る。
軍事的技術で頭角を現すには早すぎるし、危険と判断。
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