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戦国クラス転生  作者: 月本 一
14/284

14 土佐の商人達

(1525 冬 3歳)

後日、造り酒屋の「大石屋」で

一条家の御用商人たちと会うこととなった。


大石屋の広間に手代の良金に案内されると

大石良雄とともに下座に3人の男が待っていた。


安並を伴い、用意された上座に座ると

それぞれから挨拶があった。


天野屋「廻船問屋の天野屋利兵衛と申します。」

綿屋 「呉服問屋の綿屋善右衛門と申します。」

寺坂屋「米問屋の寺坂吉右衛門と申します。」


「「「よろしくお願いいたします。」」」


『一条万千代丸だ。こちらこそよろしく頼む。

 今後はここにいる安並を通して話をしてもらうことになる。

 まずは、酒とつまみになる品を用意させた。

 賞味してもらってから商談に入るとしよう。』


大石屋が手をたたいて声をかけると

それぞれの前に膳が用意された。


膳の上には1合枡と串に刺してあぶられた生椎茸が載っていた。


『この度新しく作られた澄み酒の「淡麗如水」と

 栽培で量産できるようになった椎茸だ。味を確かめてくれ。』


天野屋「これはすごいっ!」

綿屋 「まるで水のように澄みきった酒だ。」

寺坂屋「椎茸が量産できる?」


三者三様に一口毎に驚きながらあっという間に平らげた。


『さて、この度集まってもらったのは

 この2つの品を取り扱ってもらうよう

 お願いしたいと思っているからだ。』


天野屋「そんなっ!、こちらからお願いしたいくらいです。

「「そうだ、そうだ」」


『まぁ、待て待て。うまい話には裏があるという。

 その方らも商売人なら慎重に話を聞け。

 酒も椎茸もどちらもまだそれほどの量が用意できぬ。

 大石屋には大急ぎで増産体制をつくってもらっている。

 既に知っているだろうが当家が全面的に協力している。

 酒についてはこれまでの大石屋の酒の10倍の値をつける予定だ。

 それぞれの持ち分で商いに加わって欲しい。』

天野屋「私どもは運送担当ということですな。」

綿屋 「私どもは酒ですか? 椎茸ですか?」

寺坂屋「米問屋としてなら、私どもが酒でしょうか?」


『寺坂屋は米問屋だったな。別件だが少量ずつでもよいので

 あちこちから米になる前の種籾を集めてくれ。

 必ずしもうまい米がうまい酒になるわけではないので

 いろいろ育てて試してみたいのだ。


 天野屋には運送を主に担ってもらうが、

 綿屋と寺坂屋と3人ともに酒と椎茸を扱ってもらう。

 綿屋は京方面を。寺坂屋は堺方面が主に担当地域だ。

 それぞれに得意としている地域を担当してもらう。

 天野屋は拡大することを前提に視野を広くもって欲しい。

 どこかが横槍を入れられたり、圧力をかけられても

 複数の販路があればつまずいても対処しやすいからな。

 どうだ?、やってみてくれぬか?』


「「「是非とも、お受けさせていただきます。」」」 


『安並を中心に月に一度は会合を持って、連絡・報告は

 密にしてくれ。

 京、堺が中心だが、博多津(福岡)、坊津(鹿児島)との取引も

 できるようになりたいと考えている。

 商人の目で見て、いろいろと意見をあげてくれることを望む。

 今日は挨拶がてら顔見せに来た。いろいろ感じたこと

 相談したいこともあるだろうから、今日はここまでにしよう。

 これからよろしく頼む。』


そう言い残して早めに引き上げることにした。

残された商人達は、呆気にとられて

引き留めることさえ忘れてしまっていた。


天野屋「大石様、素晴らしい酒を作られましたな。」

大石屋「これは万千代丸様に教えていただいたものなのです。

    私どもはまだまだ勉強させていただいているところです。」

綿屋 「万千代丸様がこれをっ!?」

大石屋「製法については極秘です。漏れてしまえば

    一族郎党ともに厳しい処罰を受けることになるでしょう。」

寺坂屋「どれほどの量を売りに出していただけるので?」

大石屋「細かいことは安並様を含めての話になるでしょう。

    まずは商品を見て、知っていただくために各地に

    試供品を無料でばら撒かれるそうです。

    興味をもって、土佐中村まで手足をのばしてきた商人から

    相手をはじめるそうでございます。

    今回仕込んだものはほぼ売りにはまわさないそうですよ。」

天野屋「商いに詳しい方、もしくは方々が後ろ盾にいらっしゃるようですね。」

綿屋 「商品の力が強いのに、慎重なやり口。心強いかぎりですな。」

寺坂屋「取引先も相応の格を持つ相手に絞る必要がありそうですな。」


こうして4人はこれからの進め方について

遅くまでいろいろと意見をかわすのであった。

大石屋は架空の酒蔵です。

大黒様→だいこく→大石、と連想して名づけています。

良雄が内蔵助。良金は息子である主税から名前を拝借しました。

寺坂吉右衛門は47人目の人から拝借しました。

綿屋も天野屋も忠臣蔵つながりの名前です。


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― 新着の感想 ―
大黒屋、主人公の名前出していいのか?可能な限り伏せるべきだと思うけど…
[気になる点] 歴史ifで史実の人物の名前を架空人物に付ける感覚がわからない。ありえん。
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