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戦国クラス転生  作者: 月本 一
13/285

13 清酒と椎茸

2022/01/10 年号・年齢を訂正

(1525 冬 3歳)

2カ月ほどで試験中の椎茸栽培にきざしが見えてきた頃

清酒をもう1樽仕込んだ。


面会の予約を入れ、祖父と父に会いに行く。

堀部弥平には酒樽を、堀部安平には菌床栽培の平箱を

持たせ、安並とならんで進むと少し広い部屋へ通された。


そこには祖父に似た壮年の男性がいた。

まずは上座に座る祖父、房家にむかい挨拶をする。

『お時間をいただきありがとうございます。

 本日は取り組んでいる内容とその進捗報告に参りました。』


房家「わしの弟であるが土居家の当主である宗珊にも

   聞かせておこうと思い呼んでおいた。」


『万千代丸でございます。


 まず最初に、澄み酒をつくりましたので、ご賞味ください。』


堀部弥平が酒樽をあけ、人数分の1合枡に汲み入れて

最初に毒見として安並がひとくち飲んだあと

土居宗珊のところへ運ぶ。


『味の確認をお願いいたします。』


土居「・・・匂いは酒だが、枡の底の木目がはっきりと見える。

   ゴクゴク、えぐみも苦味もない透き通った味わいだ。

   なんなんだこれはっ!」


『おじい様、父上も安心して味わってみてください。』


2人に届けさせると、1口含んで、すぐさま一気に飲み干した。


房家・房冬「「う、うまいっ!」」


『蔵元である「大石屋」が頑張ってくれました。

 つづいて、こちらを御覧ください。」


今度は堀部安平が四角い箱のふたを開けると

箱の中で椎茸が何本か生えていた。

原木栽培ではなく菌床栽培に成功したのだ。


『椎茸の栽培に成功しました。山に入って採取するのではなく

 屋内で椎茸が作れるようになります。』


房家「生えているところを見たのは初めてだ。

   椎茸とはこのように生えるものなのか?。」

房冬「箱の中で育てるとはなぁ、屋内で作れるとは不思議なものよ。」

房家「こうして立て続けに成果をあげるとは見事なり。

   褒美として何か望むものはあるか?」


『まず第一に信頼できる商人を紹介して欲しいです。

 もちろん取引は一条家として行い、利益も一条家のものとなります。』


房家「商人なら「寺坂屋」たちを呼ぶことになろう、宗珊、手配をいたせ。」

土居「かしこまりました。」


『次に酒の蔵元である大石屋へ回す原料米の確保、

 増産するための蔵の土地建物、桶や樽などの資材の手配。

 一条家として最大限の支援をしていただきたい。

 一条家が物を用意し、大石屋が人と技術を用意するわけです。

 当初は量が少ないですし、酒の値段はこれまでの10倍を想定していますが、

 大石屋の取り分は2/10。それでもこれまでの数倍の利益になるはずです。』


房家「よそに売る米を全て酒造りに変えれば莫大なもうけよのう。」

土居「それに椎茸もあります。」


『最後に秘密を守るために、表と裏の警備手配をお願いしたい。

 大石屋の製造現場だけでなく、大石屋の家人や職人の安全が大事です。

 椎茸については”山の民”の住む場所への潜入は難しいので

 大丈夫だとは思いますが、酒や椎茸が出まわり始めたら

 他国から伊賀甲賀のような闇に動く”忍び”が入ってくるかもしれませぬ。』


房家「・・・深謀遠慮とは正にこのことだな。宗珊、わしの孫はすごいのぉ。」

土居「・・・目の前にいてもなお信じられませぬ。

   そばに仕えていらっしゃる安並殿がうらやましい。」

安並「驚くことばかりで逆に心の臓が心配じゃ。わははははっ。」  


『それではよろしくお願いいたします。

 ・・・1点お聞きしたいことがあります。

 一条の家には裏で動いてくれる”忍び”働きをしてくれる者どもはいますか?」


房家「・・・いや、我が家にはそのような者どもはおらぬな。」


(・・・これはいるようだな。祖父が当主。孫で3歳児にはまだ話せないのだろう。)

『そうですか。どこか仕えてくれるものがいれば検討すべきと思います。』


房家「そうだな、考えておこう。」


報告すべきこと、それにともなう要望も伝え、聞きたいとも聞いたので

後は安並を残して、堀部達とこの場を辞することにした。

後は年配者たちで話しあってもらう。あとのことは丸投げだ。


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