#10 節度あるコラボをしましょう
まだ私のやらかしがネットに広がり始めたばかりの時に行ったゲリラ配信、それによりバズりにブーストが掛けられたのか話題が話題を呼び、雛天の登録者数は2万を超えた。驚異的なペースで登録者数が増えている。
そして遂に来てしまった……コラボ当日。既に告知はしているため私の中で退路は絶たれてしまっている。
枠はリリィさんの方で取る事になった。登録者数私の方が圧倒的に多いので、そうすることによってリリィさんのリスナーが増えやすくなるからである。まぁ、これは後から分かったことなんだけど。
雛聖愛雛天 2.1万人
咲淫リリィ 3052人
私としてはどちらの枠でやろうとどうでもよかったし、それでコラボしなくてよくなるわけじゃないから……はぁ……コラボやだよぉ……
そろそろ配信が始まる。
うぅ……直前になってお腹が痛くなってきた……これを理由にコラボを辞退することできないかな？
アレコレ考える中、21:00になり初のコラボ配信が始まった
#夜に咲く #ひななま
【雑談枠】同期の初めていただくわ♪【咲淫リリィ 雛聖愛雛天】
1.3万人が視聴中
コメント：タイトルw
コメント：初コラボキタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!
コメント：タイトル草
コメント：ひなーま大丈夫かな
コメント：↑大丈夫だ、問題だ
コメント：↑おいww
『こんリリィ♪めるライ2期生の咲淫リリィっていうわ♪今日は同期の雛聖愛雛天を呼ばせてもらったわ♪アタイも彼女も初めてだから……張り切ってイクわ♪』
コメント：言い方ァ！w
コメント：ふーん、エッチじゃん
コメント：うちの娘が穢れちゃう！
コメント：↑あの娘はもう知りすぎてると思うんですが…
コメント：雛天ちゃんまだー？
既に配信が始まっているが私は気づかない。自分の声と一緒に相手の声もミュートにしているのと、現実逃避真っ最中だからである。
天気デッキって万能だよね。とりあえず言えばネタになるから。会話が続かない？ それでコラボが早く終われるなら別にいい！あ、ついに戻ってきちゃったよ。はぁ……
『あれ？ 雛天？』
コメント：雛天まだ？
コメント：ミュートか？
コメント：もしかして逃げた？
コメント：おーい
コメント：一応音量下げとくか
コメント：俺も下げとこ
コメント：よく分からんけど、下げとくか
顔をあげると私の名前呼ぶコメントの数々が目に映った。一瞬血の気が引いた気がした。
もう配信始まってんじゃぁぁぁぁぁぁん！ ミュートにしてたから気づかなかったんだ……どうしよ？！
ピロリン♪
リリィ『大丈夫か？急に具合でも悪くなった』
『ちょっと考え事してて、すぐミュート外します！！』
中々私が出てこないからリリィさんが心配してDMを送ってきた。お腹はまだ痛いけど、これは対人耐性が無さすぎる私の問題だからね……
さて、私はミュートを解除する。まずは遅れたことを謝罪すべきだろう
「ご、ごめんなさい。親鳥とリリィさんのリスナー皆さん」
『おお、来てくれて良かったわー。心配したで？』
コメント：逃げてなかった
コメント：お、ちゃんと出てきた
コメント：ちゃんと謝れてえらいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ
コメント：↑うるさい
『それじゃ、自己紹介頼めるか？』
そう言われ、ビクッと体が少し拒絶反応を起こした。
別に自己紹介自体が原因ではないが、入学式での失態のせいであの日の出来事が大体トラウマになっている。元々苦手だったのもあるが。
何故初配信での自己紹介では拒絶反応が起こらなかったのか。私は知らんよ。多分その時かなりパニクってからかも。いや、今もパニクってるからそれが理由じゃなさそう。じゃぁ、なんでだろ？
「あ、は、はい、今日はリリィさんの所にお邪魔させて貰いました。めるライ2期生の雛聖愛雛天でしゅ」
コメント：噛んだw
コメント：スラスラ言えてるかと思えば…
コメント：こんなんで大丈夫なのか、とても心配で心配で…いや、これはこれであり…
コメント：↑おいwwww
うあー！ 恥ずかしっ！ 途中までスラスラ言えてたのに最後噛むとか……ん？ なんか小さくて聞き取りずらいが何か聞こえてくる。
『ぷっ……くくっ……んー……くくっ……』
もしかして笑われてる……？
そうだと気づいた瞬間、羞恥心が更に高まる。
「ふえっ……うぅ……ぐすっ……」
コメント：リリィ笑うのをこらえるのに必死ww
コメント：これ泣いてる？
コメント：せんせーリリィさんがひなーまちゃんを泣かせてまーす
コメント：泣き声たすかる
コメント：↑外道すぎん？
配信中なのに私は年甲斐もなく泣き出してしまった。こんなにも自分は涙もろい生き物だということを初めて知った。早く泣き止まないとリリィさんに迷惑をかけてしまう。そう頭では考えるが中々涙は止まらない。あぁ、更に現在進行形で私が泣いているところが沢山の人に見られているのか。恥ずかしくて明日は配信できそうにないなぁ……
『ちょっ、雛天どうしたんや！？ もしかして私が笑ったからか！？』
ほぼ続き書く気無い状態なので、途中まで書いたやつ投稿しました
