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禁眼の吸血姫  作者: 榛名 怜
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第五十七話 始動

日が明けてしまう前に私とクレハは拠点に戻った。

拠点に戻ると既にノアとルナが戻ってきていた。


「遅い」

「ごめんごめん」


謝る私だったが、二人の姿を見て呆れた。

ノアもルナも頭から足元まで全身返り血で真っ赤に染まっていたのだ。


「また、派手にやったね……」

「そう?大丈夫、全部殺したから」

「はぁとりあえず二人とも綺麗にするからそこ動かないでね」


私は魔法で二人の血を綺麗に洗い流した。

血を落とすついでに一応、怪我などがないか確認したが、二人の身体に傷はなかった。


二人を綺麗にした後、私達は互いに今夜の戦果の報告をした。

深夜の夜道、それも人通りの少ない路地裏だ。

やはりと言うべきか私とクレハは、あまり標的を殺すことができなかった。

一方ノアとルナはと言うと、全身の返り血からわかる通り結構な数を殺したらしい。


「ねぇ二人とも何人くらい殺したの?」

「わかんない。たぶん……たくさん?」

「十から先は数えてないわ。でも私達が殺したのってほとんど子供だったから戦力には向かないかも」

「うん。雑魚ばっかり」

「なるほどね。でもさ、ただ殺すだけじゃそんなに血つかないよね?」

「…………(プイ)」

「…………(プイ)」


二人は私の視線から逃げる様に顔を逸らした。

私はあからさまに大きなため息を吐くとホルスターから拳銃を抜いた。

そして二人に向かって撃った。

弾は二人に間を通り抜け壁にめり込んだ。


「私言ったよね?派手なことやるなって」

「派手じゃない。す、少し遊んだだけで……」

「そ、そうよ。声だって外に漏れないように結界張ってたし……」

「だ~か~ら~」

「「ごめんなさい」」

「まったく……別に遊んでもいいけどさ。時と場合を考えてよ。それとあんまり人間を溶かしたり切り刻んだりしないでよね。それだけ再生に時間がかかるんだから」


毎度同じような注意を二人にしている気もするが、一先ずこの場はこの辺にした。

次に戦果とは別に私はもう一つ確認したいことを聞いた。


「二人とも拳銃の感触はどうだった?」

「微妙?距離が離れると狙いがブレた」

「そうね。あともう少し火力が欲しいわ」

「わかった。少し改良できないか考えてみるね。他に何か気になったことはある?」

「えっとね、他には——」


以外にも二人は新しい武器、拳銃を使いこなし初めているらしく結構な要望を伝えてきた。

その全てを叶えることはできそうにないが、可能な限りの改良を行うつもりだ。




そして種まきを初めて七日が経った。

私達は人間達に気づかれずに順調に種をまき、必要な情報を手に入れることができた。


「それじゃあ作戦を確認するよ」


私は大きめの水晶の魔道具を収納魔法から取り出し、床に置き魔力を込めた。

魔力の込められた水晶は淡く光ると、私達の前に街の立体地図を照射した。

ユーノのときほど緻密な地図ではないが、地図としては十分な情報がそこには映し出された。


「目標は街の中央の屋敷に住む『エルミヤ・カブーサト』レベル35の暗殺および屋敷の人間、護衛の殲滅。屋敷にはレベル37の騎士が一人、レベル32の騎士が三人、レベル30未満の20以上の人間が16人、残り非戦闘員が多数確認できたわ」

「敵の『贈り物(ギフト)』は確認できた?」

「もちろん。エルミヤは『槍術』、騎士はレベルの高い順に『盾』『腕力強化』『鼓舞』『操水』。他の騎士たちは身体強化系がほとんどね」

「『槍術』は兎も角、騎士の『贈り物』特に『盾』厄介そうかもしれないわ……」

「問題ない。人間の盾など俺の刀の敵じゃない。全て叩き斬ってやるよ」

「『鼓舞』は支援系の『贈り物』っぽい、『操水』もめんどくさいかも……でもそれだけ私の敵じゃない」

「そうね。こっちには新しい武器もあるし余裕だわ」

「なら作戦通りね」

「うん。今夜、奇襲をかけるよ」

「やっと殺せる」

「ふふふ、私達なら楽勝よ」

「あぁ、皆殺しだ」


私はみんなのヤル気を確認すると獰猛な笑みを浮かべた。


「それじゃあ、みんな行こうか。楽しい狩りの時間だよ」


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