生きているだけで褒めてくれる<命>
「あなたは生きている……本当に凄いと思います」
「日本人のあなたが今生きている。 それだけで尊いんです」
「息をしているだけでとても良い事だと、心から感じるのです」
「あなたは日本という長い歴史を持つ国の最先端を生きるお方……日本人」
「あなたという存在が生きてこの場にいる。そこにはあなたのご先祖様やの多くの想いが在ります。
だからあなたは生きているだけで凄いんです」
「でも……例えそういうものがなかったとしても……あなたはあなたのままで生きているという事。
それだけであなたは凄いとも私は思うんです」
「だから安心してください。あなたは生きているだけでいいのです。
それだけで凄いと私は思います」
「だからどうか気持ちを楽にしてください」
「ご自分を責めてはいけませんよ。
ご自分を大切にしてあげてください」
「不安になった時や疲れた時は、いつでもここに来てくださいね」
「あなたは生きてるだけで素晴らしいのです」
彼女は優しく微笑み真摯にこちらを見てきた。心の底からそう信じている事がわかる。
「……ですから
今日も一日頑張った日本人のあなたに報いさせてください」
そう言って彼女は俺の前でかしづき、目をつむった。
「お祈りさせて頂きますね」
彼女が祈りの言葉を紡いだ。
――あなたの体が健やかでありますように
――あなたの体が健やかでありますように
<命>の祈りは心から日本人の安寧を祈るような真摯な響きがあった。
祈りが終わり、彼女は目を開ける。
「……時々でいいから思い出してください」
全てを包み込むような優しい微笑みだった。
「私はいつでも日本人のあなたの味方です」