解放
俺は、テストを乗り切ったぞーーー!
「【解放】!!」
手から放たれた光が少女に当たり眩い光を発する。そして、少女を包み込んだ。
「スフィア!本当にこれで当ってるんだよな!」
「はい、おそらく。ですが私も知識としてか知らなくて」
「無事に成功してくれればいいんだけどな!」
そうこう言っているうちに、少女を包んだ光の中から何かがはがされる様な音が聞こえてくる。
ミシ、ミシ、ミシ、バキ。
「おい、今の音。そろそろ出てくるんじゃ」
「はい。ってマスター目を閉じて、早く!」
スフィアに言われるがままに目を閉じ、しばらく待つ。
「もう大丈夫ですよ、マスター。目を開けてください。」
そう言われ、目を開けた瞬間、視界に何かが飛んでくる。
「うわっ、何だ!?」
「へっへーん。私だよ。」
声の方へと向くと雷を纏っていた少女が半透明になった体で宙に浮いていた。
「どう?びっくりした?今の私は門に縛られずに自由になったんだよ!」
と、飛び切りの笑顔で少女は笑う。
「へぇ、おめでとさん。ふう、やっと面倒ごとがおわったぜ。」
「そうですねマスター。では、さっさと次の試練に行きましょうか。」
少女の言っていた罪滅ぼしか何かを終わらせたのでさっさと次の試練に行こうと門を押そうとすると
「ちょ、ちょっと待ってよ!まだ罪滅ぼしわ終わってないわよ!」
「は?何言ってんだ?ちゃんと門から解放してやったじゃないか。」
「うう、確かにそうだけどさあ。あんたたち、さっき解放した後に別の体に入れるとかどうとか言ってなかった?」
っち、何でそんなことまで聞いているんだ。めんどくさいなぁ。
「ああー!いま絶対めんどくさいって思ったでしょう。とーもーかーく、私に新しい体を作りなさい!」
「はぁ、何でそこまで。俺たちにそこまでする義理はないはずだけど。それにちゃんと罪滅ぼしはしたし。」
「確かに義理はないと思うわ。でも私、いつ罪滅ぼしがこれで終わるって言ったかしら」
はぁ、そうくるか。こいつ頭終わってんじゃねえか。発想が幼稚園児並みだろコイツ。
「分かった。ただし、これで最後だぞ。それ以上はもう知らねえからな。」
「仕方ないわね、罪滅ぼしはこれで最後にしてあげる。」
ここまで来て、まだ上から目線なのかよコイツ。さっさと終わらせて次の試練に行こっと。
「えっと、確か。このスキルにあったはず。」
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【創造Lv4】
・Lv3 生命の創造
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そうそう、これこれ。これってもしかして肉体とかもいけるよな。あ、そうだ一応聞いておかないとな。
「今から肉体作ろうと思うけど、何か要望ある?」
「そうねぇ、じゃあとびっきり可愛い美少女にしなさい!」
「へぇー。はいはい、分かりましたーよ」
「あんた、絶対わかってないでしょ。まぁ、美少女以外だったらお断りよ」
うぇー。ていうか、そもそも美少女ってなんだ?うーん。美少女、美少女、美少女。スフィアとか?よし、だったら。
「じーーーーーーーー。ふむふむ、なるほど」
「あの、マスター?そんなに見つめられると恥ずかしのですが。」
スフィアが顔を赤らめながら言ってくる。
「いやー。スフィアは美少女だなーと思って。」
「わ、私がですか?もったいないお言葉です。」
「それえでさー、スフィア。女子の体のつくり方がわからん」
「へ?」
スフィアが数秒ほど固まってから動き出す。
「破廉恥です。マスター。女の子の前じゃ言っちゃいけませんよ。」
「え、ああ。すまん。でも本当にどうすればいいんだ?」
スフィアがしばらく考え込んで、
「マスターはイメージがないと創れないのですよね」
「ああ、イメージがあれば今すぐ創造するんだけど」
「分かりました、じゃあ感覚を共有してみませんか?」
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