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異世界の孤児園  作者: 宇佐美ときは
第三章 消滅する世界
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第三十六話 協力

 ポタリ、ポタリとソートさんを貫いたナイフから血が滴り落ちる。

 信じられないように目を見開くソートさんと、逆に目を細めて彼のお腹に剣を突き刺した水無月さん。

 その場が凍りついたかのように音が無くなる。

 が、唐突に水無月さんがナイフを引き抜いた。


「あ、ぐ……!」

「ソート!」


 倒れ伏すソートさん。血溜まりができる。

 冷たい瞳で彼を見下ろした水無月さんは、ナイフについた赤を振り払う。

 そして、ナイフを地面と垂直に構え……。


「死ね」


 下ろす。


「やめろっ!」


 キン……。

 大剣を盾にし、カイルさんがナイフを受け止めた。キッと相手を睨みつける。


「おいっ、こいつは自殺しようとしたお前を止めようとしたんだぞ! 何も感じねぇのか!」

「感じないわ。それに、自殺もフリだもの。こんなもの、いらないわ」

「ざけんなっ!!」


 大剣が振られる。

 彼女はふわりと後ろに飛び退く。


「てめーは……人間じゃねえ」

「なんとでもいうといいわ。わたしはただ……」


 口元が歪む。


「貴方達と遊びたいだけ」

「意味わかんねぇ……壊れてやがる」


 射抜くような目で水無月さんを睨む。

 ふと彼女がぼく達の後ろに目を向けた。

 今だ、とカイルさんが突撃しようと走り出す。が、ぴたりとその足が止まった。

 ……水無月さんに、隙がないのだ。

 それは、ぼくでもわかった。

 彼女は隙を見せないまま唇に中指を当てると、驚いたように言う。


「あら、もう倒されちゃったのね。使えないモノ達だわ」

「なに……?」


 眉をひそめる。

 一つ、呟きを漏らした水無月さんはぼく達に目を戻すと、ふっと笑った。


「やっぱり、自分の手で仕留めた方が早いわね。それに、そちらの方が蒼空ちゃんのいい顔が見られそうだし」

「え……」


 なに言って……。

 しかし、それを聞く前に水無月さんは高く飛び上がってしまった。そして……。


「そぉれっ!」


 掛け声と共にナイフを大きく振るう。

 刹那、強風。台風とは比べものにならないほどの強烈な風がぼく達を襲った。


「ぅわああ!!」

「くっ……」


 抵抗する間もなく身体が空中に投げ出される。

 そのまま後ろへ。すごい勢いで吹き飛ばされる。

 身体のバランスが崩れ、上下左右がわからなくなる。


「ソラ!」


 すごい風の音の中、カイルさんの声が聞こえた。ハッと目を開けると、彼に腕を捕まれる。

 こんな時なのに鳥肌が立った。身体がカイルさんを拒絶する。

 だけど、気がついた時にはぼくは強引に後ろから抱きしめられていて。

 なんで……と振り返ったぼくの目に映ったのは。

 壁。

 ダァンッ!

 轟音。衝撃がぼく達を襲う。


「うわあ!?」

「ぐ、はっ……!」

「な、カイルさん!?」


 もしかしてカイルさん、ぼくを守るために後ろから……!?

 違う意味で身体が震えた。なんでぼくなんか……。

 激しい音が続く。

 それは、カイルさんが背中から壁に衝突する音で。

 その音と共に聞こえてくるのは、彼の荒い息遣いと、何かの折れる音。

 視界に入るは、赤い液体。


「……! カイル、さん……っ!」


 もう、もうやめて! このままじゃカイルさんが……!

 だけど、彼はぼくをがっしり掴んでいて。離れようにも動けない。

 そうこうしているうちに、徐々にぼく達は重力に引かれていき……。

 勢いを押さえられないまま落下。身体を引きづりながら地面を転がる。

 身体全体に痛みが走った。腕や膝が擦れ、肩と頭が地面とぶつかる。

 やっと動きが止まったときには、ぼくは血だらけで。

 でも、ちょっと離れたところに倒れたカイルさんの方が傷が酷くて……。地面についた血の跡と、服に染みこんだ赤がぼくの視界を揺らす。


「ソラちゃん!?」

「な……ソート!」

「あっ! シンお兄ちゃんっ!!」


 ぼく達を呼ぶ声。ピンクちゃん達が駆けてくるのが視界の端に入る。


「ソラちゃん、大丈夫!? 今回復するから……」

「ピ、ンクちゃん……ぼくの前に、カイル、さんを……」


 カイルさんの方に視線をやる。

 彼のところにはアト君が駆け寄ってきていた。アト君は必死になってカイルさんの名前を呼ぶ。目に涙を溜めながら、いやいやと首を振りながら。

 カイルさんはというと、薄く目を開けてアト君を見つめていた。その腕が持ち上がり、大きな手でアト君の頭を撫でる。


「アト……泣くな。俺は、平気だ」

「平気じゃないよ! こんなに、血が……!」

「大丈夫、だ。これくらい……」


 呻き声を上げながら、カイルさんは身体を起き上がらせる。

 しかし、立ち上がることは出来なかったらしく、顔をしかめてその場に座り込んだ。


「シンお兄ちゃん! 先生、シンお兄ちゃんを助けて!」

「ええ!」

「ピンク、俺はいい。ソラと、ソートを治してやってくれ。このぐらいだったら、自分で治せる」


 カイルさんはそれだけ言うと、そっと目を閉じた。その身体が薄く光を放つ。

 ピンクちゃんは彼の様子を見てから一つ頷くと、ぼくの肩に手を添えた。途端、白い光に包まれたかと思うと身体から痛みが消える。

 すごい、これが回復魔法……。


「あ、ありがとう、ピンクちゃん」

「ええ、次は、ソートさんね」


 すぐさまソートさんとルークのところに行くピンクちゃん。

 入れ替わるようにして、お兄ちゃんがぼくの元に来た。


「蒼空、カイル。一体何があったんだ?」

「ああ、モエの魔法にやられてな」


 傷を癒したカイルさんが答える。

 彼はお兄ちゃんにさっきあったことを簡単に伝えながら、立ち上がって飛ばされて来た方向を見た。

 今は、水無月さんの姿はない。

 でも、ぼく達が戦っていたのは孤児園があった場所だった。だから、もうじき彼女もここに来る……。


「俺の予想では、あいつはここででかい魔法を使う。俺達を全滅させるような」

「そんな魔法があるのか?」

「ああ。俺はあいつに魔法を教わった。だからわかる。あいつは相当な魔力の持ち主だ。使える魔法の種類も多い」


 確かに、さっきの風の魔法も地の魔法も強力だった。それを軽々と使いこなしてたもいた。

 今更になって、水無月さんの強さを思い知る。


「正直、俺が終わらすとか言ったが、出来る気がしねぇ」


 自嘲気味にカイルさんが笑う。

 しかしすぐに、だが、と続ける。


「あいつの力を弱めることは出来る」

「カイル……? 何をするつもりだ?」


 お兄ちゃんが不審げにカイルさんに問う。

 他のみんなの視線も彼に集まる。

 カイルさんは俯いて、自分の拳を見つめながら口を開いた。


「モエの魔力は強い。だから……俺の魔力の全部使って、あいつの魔法を封印する。……俺は消えることになるけどな」

「な……」


 え……今、なんて……。

 水無月さんを弱らせる方法じゃなく、後半部分にぼくは息を飲んだ。

 消えるって……? どういうこと?

 ぼくがそう訊く前に、一番カイルさんに近かった人物……アト君が愕然とし、声を荒げた。


「な、なんで!? まだ、一日経ってないよ!? まだ、消えないでしょ!?」

「アト……。ああ、そうだな……体力か魔力が尽きなければ、俺は明日までここにいられる」

「え……?」


 ってことは、体力と魔力、どっちかがなくなったらカイルさんはすぐ消えちゃうってこと……?

 だとしたら、全ての魔力を使うって、自分を犠牲にするってことで……。


「本気、なの……?」


 青い瞳がこちらを向く。その目に、迷いはなくて。

 ぼく達を見渡したカイルさんは、一呼吸置いて声を発した。


「ああ。使うのは封印魔法。成功すれば勝てる可能性が出てくる」

「だが、お前が犠牲になることは……」

「じゃあ他にあんのか? あいつを倒す、確実な方法が」

「っ……」


 言葉を詰まらせる。

 それがあったら、ぼく達はこんなに悩んでない。苦労なんて、してない。

 カイルさんが、お兄ちゃんを真っ直ぐ見つめる。


「今のあいつは、俺達を一発で全滅させる魔法を持っている。けどあいつの魔法を封じられれば、全滅は避けられるんだ」


 彼は……ふっと笑った。柔らかく、だけどちょっとだけ困ったように。


「俺にやらせてくれよ。罪を、償わせてくれ」

「カイル……お前はもう、充分やってくれただろ……! 罪だって……!」


 頷く。ぼくもカイ君も、ピンクちゃんも、ルークも……。全員がお兄ちゃんに同意する。

 そうだよ、カイルさんはもう、充分過ぎるくらいぼく達に協力してくれたよ……! だって、君がいなかったらぼく達は、今頃死んでいたのかもしれない、から……。

 けれど、カイルさんはぼく達を見て首を振る。そして笑うんだ。申し訳なさそうに。


「ほんと、お前らはお人好しだよな。俺は、取り返しのつかないことをしたっていうのによ……」


 それから空を仰ぐ。灰色に染まった瞳が揺れていた。それは、涙を流さないように上を向いているように見えて。

 ぼくの視界の方が、歪む。

 ぼくが泣いてどうするんだよ……苦しいのは、カイルさんの方なのに。

 自分がしてしまったことを後悔して、それを償おうど努力して。だけどそれは、決してなかったものには出来ないことで。自分がつけた傷なのに、自分で癒してあげることは出来ない。その事を、自身が一番よくわかっている。例え相手が許してくれようと、自分が一番許せない。

 だからこそ、何もせずにはいられない。自分が出来ることはなんでもしたいと思う。それが、命を犠牲にすることでも……。

 そんな思いが、今ひしひしと伝わってきて。苦しさが、ぼくの胸に染み込んでくるようで。

 泣いてはいけない。同情してはいけない。ぼくが泣いたって、カイルさんが困るだけ……なのに、涙が溢れて止まらない。


「ソラ……なんでお前が泣いてんだよ」

「ごめ……だって、カイルさん、が……」

「……お前は優しすぎんだよ。……みんなも、そんな顔すんなよ。俺は、そんな風に想われる人なんかじゃねえんだからよ」


 やめろって……。

 そう言うカイルさんの声が震える。唇を噛み、一瞬だけ顔が俯かれる。

 けれど、すぐにぼく達に向き直った。少し濡れた眼でみんなを見つめ、絞り出すように声を発する。


「みんな、さんきゅな。……改めて言う。俺は、そんなみんなの想いに応えるために、この策を実行したい」

「……」

「ラギ。お前が思っているように、俺もみんなが大切なんだ。お前らは俺の……友達だ。俺にみんなを守らせてくれ」


 カイルさん……。

 みんなを見渡す。その目は、誠実に願っていた。自分にやらせてほしいと。

 ぼく達は顔を見合わす。

 そして……頷いた。

 代表して、お兄ちゃんが口を開く。


「……わかった。カイルに、任せる」

「ありがとう」

「だが! お前を死なせはしない」

「え……」

「要は、水無月の魔力を上回って、お前の魔力を全部使わなければいいんだろ?」


 だったら……と、お兄ちゃんは両腕を広げた。

 ぼく達はお兄ちゃんの周りに集う。


「俺らの魔力も使ってくれ! 全員の魔力を集めれば、水無月よりも上回るだろ? 魔法が使えるルークとロイもいる。出来る、だろ?」


 想像していなかったんだろう。カイルさんは目を見開き、ぼく達を見つめた。

 それから、大きく首を振る。


「それはダメだ! そんなことしたら、全員力が弱まる! そしたらモエには勝てない!」

「そんなのやってみなきゃわからない。お前がリスクの大きい魔法を使うなら、俺たちはそのリスクが小さくなるように協力する。それが、友達だろ?」

「……!」


 深く、強く。ぼく達は同意する。仲間のためなら、協力は惜しまない。

 ぼくも、カイルさんにはいっぱい助けてもらっちゃったもん。力になりたいよ、協力させてほしい!


「アトも、それならいいだろ?」


 カイ君の問いかけに、アト君は笑顔で頷いた。

 カイルさんはアト君を見た後、今度はロイ君、ルミちゃんに視線をやり、不安げに問う。


「いいのか……? お前らも……俺がシンだってわかってるのか……?」

「話は聞いた。わかってる。その上で、俺の魔力も貸す」

「アタシも協力する! シンだって聞いた時はびっくりしたけど、でも、今の君の話を聞いたら信じられる」

「ミニも! よくわかんないけど、きょーりょくするよ! マリョク、だっけ? 貸す貸す! 持ってって!」

「……なんだよ……ありがたいどころじゃねえよ……礼をし尽くせねぇじゃねえか……」


 グッと目元を拭い、カイルさんはそう言う。その声音は苦しそうでも悲しそうでもなく……嬉しそうにぼくには聞こえて。

 少し安心する。カイルさんを犠牲にしなくてすむんだと。

 うん。もう、誰も失いたくない。ぼく達はみんな揃ってこの戦いに勝つんだ……!

 と、その時。


「あら? ソートかシンは死んでいるものだと思っていたのに。意外としぶといのね。いえ……回復魔法を使えるのがいるのかしら?」

「モエ……!」


 孤児園の方向から彼女がやってきた。魔法を使っているのか、空を飛んでいる。

 ふわりと地面に降り立った水無月さんは、鋭い目でこちらを見る。


「何か企んでいるようね……けど、無駄なコト。今から全員消してあげるわ。蒼空ちゃんを残して、ね?」


 スッと、水無月さんが顔の横で人差し指を上に向けた。

 刹那、指先に火が灯った。かと思えば突然その周りに風が生まれ、指を囲む。そうして火を舞い上がらせて竜巻のようになったそれは、今度は周りの瓦礫や石を吸い、取り込ませて行く。

 徐々に大きな塊となっていくものを見て、ぼくは息を飲んだ。

 あれがカイルさんの言ってたぼく達を全滅させる魔法!?


「なんだよあれ……あいつ、ゲームのラスボスかよ……!?」

「おいっ! あれはどうすんだ!?」


 カイ君とルークが声を上げる。

 睨むように魔法の塊を見上げたカイルさんは低い声で告げる。


「遅かったか……仕方ねぇ、あれを打ち消しながら封印するしかねえな……」

「打ち消しながら!? 出来るのか!?」

「……やるしかないみたいだな」


 目を剥くロイ君にお兄ちゃんがそう言う。

 徐々に空が覆われ辺りが暗くなって行く中、ぼく達は目を合わせる。

 うん、やるしかない。ぼく達で、水無月さんを止めなきゃ。

 大丈夫、こんなに頼もしい味方がいるんだもん。全員で力を合わせれば出来る!

 胸に手を当てて自分に言い聞かせると、ぼくはカイルさんの方を向いた。


「カイルさん、始めよう!」


 自然とそんな言葉が口から飛び出す。

 カイルさんは「ああ」と返事をすると、皆に声をかける。


「まずはみんなの魔力でモエの魔法を打ち消す。その間に俺が封印魔法を唱えて、発動させる。じゃあ、行くぞ!」


 説明してから、彼は呪文のような言葉を呟き始めた。

 これが、詠唱……。

 同時に足元に現れる魔法陣。詠唱に反応するかのように光を帯び、ぼく達を取り囲む。

 唐突に光が激しさを増した。魔法陣の外側から光の板のようなものが生まれ、壁と屋根が出来上がる。


「これは……」

「シールドだ。来るぞ、あいつの魔法が!」


 カイルさんが声を張り上げた、その直後。

 衝突音。空気が震える。

 見上げると、出来上がったばかりの壁に沢山の物を取り込んだ水無月さんの魔法がぶつかってきていて。

 気づくと共に、ものすごい圧が上から襲いかかってきた。何かに押し潰されているかのように急に身体が重くなる。


「う……くぅ……!」


 呻き声が口から漏れ、思わず膝をついてしまう。

 何、これ……魔法を打ち消してるところ、なの……!?

 周りを見るとみんな顔を歪め、座り込んでしまっていて。

 水無月さんの魔法が相当強いものだということが、嫌でも感じ取れた。


「ピクちゃん、ミニちゃん、しっかり!」

「ううぅ! エミりーん! 重いよー!」

「ミニ、もうだめ、か、も……」

「耐えてくれ! この魔法を打ち消しさえ出来れば……!」


 シールドを張りながら、カイルさんが別の呪文を唱え始める。

 ここで水無月さんのこの魔法を消せれば成功する……だ、けど……!

 意識が持っていかれそうなほどの苦しさ。息をするのも難しく、少しでも気を抜けば倒れて動けなくなってしまいそうで。

 なんとか歯を食いしばって耐える。

 こんなに強いだなんて……!


「っ……ううっ……」

「ルミ、大丈夫か!?」

「おい、カイ! しっかり、しろっ」

「く、そっ! わかってる……!」


 みんな、潰れないように必死に声を掛け合う。だけど、言葉とは裏腹に身体は沈んで行く。

 そんな……これが限界、なの……?


「……く、ダメか。なら、俺の魔力も……」

「ダメだ、カイル! お前は、封印魔法の方、に……!」

「だが、このままだとお前らが……」

「うざい」


 不意に、そんな声が空から降ってきた。

 視線を上げると、冷めた目つきでこちらを見下ろす水無月さんの姿。

 いつの間にか宙に浮いていた彼女が冷たく言い放つ。


「醜く抗ってないで早く死になさい」


 手のひらが、こちらに向けられる。

 魔法の塊と壁のぶつかり合う音が大きくなる。身体にかかる圧が強くなる。

 その、瞬間。


 ——パリンッ!


 目の前で、魔法の壁が。


「……!?」


 割れた。

 軽い音を立てた魔法の壁は、呆気なくぼく達の前から消え去る。

 次に視界に入ったのは。

 脅威。


「……え……?」


 理解が出来ない。

 動けない。

 あれは何?

 ぼくに迫って来るあれは……あの塊は何……?

 太陽の光を遮って、闇を運んできたそれはものすごい速さで迫って来ると。

 ぼく達を殺す勢いで。

 ぼく達を殺すために。

 ぼく達に——


 ——衝突した。


 何も出来ないまま、ぼくの視界は閉ざされる。


「あーあ、蒼空ちゃんまで殺しちゃった。まあいいわ。今日までご苦労様。ふふっ」


 そんな声を最後に……。

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