朝からコンビニの前は紫煙で煙たい…
翌朝、草壁は県警本部の斜め向かいにあるコンビニの前でタバコを吸っていた。
先程から、本部の人間をチラホラ見ている。
やはり人間、考える事は一緒なのだろう。
出勤前のせめての1本と言うことで、吸ってから出勤する奴が大勢いる。
これにはコンビニの店員も苦笑いしていた。
「あ、主任。おはようございます。」
声の主は山崎だった。
やはりこいつも考えている事は一緒か。
「おはよう。お前も出勤前の一服か?」
「はい。その前にコンビニでお買い物です。
タバコ切れちゃったんで。」
そう言うと、山崎はコンビニに入って行った。
草壁は、短くなったタバコを灰皿に捨てると、新しいタバコに火を付けた。
重度のヘビースモーカーである草壁は、1本や2本で終われない。
3本目に行こうとした時に、山崎が出てきた。
買ったばかりのタバコに火を付け、それを深々と吸い込んだ。
「えらい長かったな。」
「ガムとか買ったんです。暫く中じゃ吸えないやないですか。」
成る程、そういう手があるか。
しかし残念ながら、ヘビースモーカーの草壁には気休めにもならない。
山崎が吸い終わったのと同時に、時計を見る。8時23分。まぁまぁいい時間だった。
「行きますか?」
「おう。」
「じゃ、あたしも行きます。」
2人で本部へ向かって歩いていると、地下鉄の出入り口から篠田が出てきた。
「司!」
山崎の声に気付いた篠田は立ち止まり、手を上げた。
「おはよ。出勤前の一服?」
「そう。」
「止めれば?体に良くないよ。丁度いい機会じゃねーか。」
「そんなんで止めれるんやったら、とっくに止めとるわ。」
草壁の意見はごもっともだ!と言わんばかりに、山崎は頷いた。
それを見た篠田は苦笑いするしかなかった。




