小説家になろうに200日連続投稿した話 〜毎日投稿を続ける中で見えてきたもの〜
毎日、投稿する。1日も欠かさず、最新話をアップする。
この行為を200日繰り返して、正直なところ、自分が何を成し遂げたのかよく分かっていません。ランキング上位の作品と比べれば、PVも評価も少ないです。感想欄も静かなままです。それでも、毎日投稿ボタンを押すたびに、確かに何かが変わっていることを感じています。
小説家になろうに『特撮ヒーローの中の人、魔法少女の師匠になる』を連載開始してから、今もまだ最終章を連載中です。昨日(2025年11月3日)、累計250話、200日間の連続更新を達成しました。
数字だけで言えば、それだけのことなのですが、この過程の中に、創作者が感じることができる困難と喜びが詰まっていると感じています。
■「読んでもらう」ための工夫—試行錯誤の記録
連載当初、ストックはわずか15話程度でした。第1章を執筆していた頃は、描きたいものが次々と浮かんできました。キーボードを叩く手が止まりません。無限に書き続けられる気がしました。
「特撮」と「魔法少女」という、ニッチなジャンルの融合を試みました。そこに、男性読者に人気の要素を組み込みました。異世界転生、チート能力、若返り、ハーレム、成り上がり、ざまぁ系の爽快感。検索に引っかかりやすいキーワードを意識した工夫です。
他にも、いろいろと試してみました。各話のタイトルにわかりやすいキーワードを入れて、クリックしてもらいやすくする工夫。1話あたり3000文字程度という無理のない字数設定(初期話数は、その後、加筆して文字数を増やしました)。1章を10万文字前後に統一して、「紙の本1冊分」という実感を持たせることです。
これらは計算というより、むしろ「誰かに読んでもらいたい」という、創作者の根源的な願いの形だと思っています。
初期には1日複数回投稿でPVを稼ぎ、ランキング入りを狙いました。何度か注目度ランキングに入ったこともあります。ただ、正直に言うと、1日のPVが1000を越えることは一度もありませんでした。期待と現実のズレに、何度も心が折れそうになりました。
だから、工夫は続きました。章と章の間に番外編を挿入して飽きを防ぎ、同じ世界観の短編で別の視点を提示しました。時には全く別の短編も投稿してみましたが、すると本編よりこの短編の方が高い評価をもらったりしました。それは嬉しいのか、悔しいのか、複雑な気持ちです。
投稿時間を毎日だいたい同じに設定して、読者の定着を狙いました。しかし、最新話のPVはせいぜい1日10〜20程度です。毎日、自分の作品を追ってくれている読者は本当に少ないです。その事実に直面する時、孤独感は強くなります。
「評価者12人、ブクマ57名、総合評価214。感想はゼロ。」
この数字を見る時、失敗だと思うこともあります。けれど、ではどのくらいの数値なら成功と言えるのか? 創作者とは、こうした曖昧さの中を歩み続ける生き物なのだと、今は思うようにしています。
■モチベーションをどうやって保っているのか
200日間、毎日投稿を続けるには、何が必要でしょうか。
まず、ひたすら書き続けることです(当たり前です)。自営業という仕事の形態が、その環境を許してくれました。時間の融通が効くので、調子がいい日は1週間分、それ以上をストックできます。海外旅行に行く際も、出国前に1週間分以上を予約投稿しました。「続ける」ための準備に、思った以上の時間がかかります。
次に、時にはAIにデータ分析してもらい、モチベーションをもらっています。PVや評価を分析してもらい、「○日連続投稿はかなり上位である」という事実を確認するのです。これは自己暗示ではなく、自分の努力が統計的に珍しいことであることを確認する作業です。創作者とは、時に自分の価値を外部の言葉で確認する必要がある、そういう生き物なのかもしれません。
そして、最も大切なこととして、「好きなことを、書きたいように書く」という気持ちを大事にしています。
馬鹿馬鹿しい展開。変態ではないかと思われそうな設定。大袈裟すぎる描写。カオスな世界観。こうしたものを躊躇なく書くことが、実は最も難しいのです。投稿する瞬間、私たちは常に読者の目を意識してしまうからです。
だからこそ、意識的に脳のリミッターを外し、馬鹿馬鹿しさを選びました。R15の枠内で、できるだけ自由に書くようにしています。その過程でこそ、創作は生きてくると感じています。
また、「どこかのタイミングで突然、バズるかもしれない」という、根拠のない期待を持ち続けることも大事です。今のところ、そんな気配は全くありません。しかし、その期待が、絶望を防ぐ心理的な防壁になっています。
そして、同時に「評価されなくてもいい」と本気で思う努力をしています。
自分はベストセラー作家ではないから、ヒットしないのは当然。これは論理的に正しいです。しかし、感情的には常に揺らぎます。感想がゼロであることの前に、毎日立ち尽くします。ブクマが57名であることに、心が折れそうになります。それでも、毎日投稿ボタンを押すのは、実は自分の心を少しずつ騙し続けているからではないでしょうか。そういう疑問も浮かんできます。
最後に、「毎日投稿している人でも、100日、200日も続けている人はごく一握りだ。自分もその一握りに入ることができている」という、わずかな自信に頼っています。
これは言い訳ではなく、継続の本質だと思います。評価はもらえなくても、その継続という行為そのものに価値があるのだと信じることができるかどうか。それが、創作者としての分かれ道なのだと感じています。
■200日を通じて学んだこと
200日が過ぎた時、確かなことが見えてきました。
まず、多くの人に読んでもらうことは、想像以上に難しいということです。序盤の10話程度を読んで離脱する読者がほとんどです。その事実は、何度も何度も突きつけられます。物語は後半に向けて複雑化し、深化していきます。だからこそ、途中で離脱する読者を見送ることは、創作者にとって最大の悔しさなのです。
次に、「話数が増えれば、1日のPVも増えていく」という考えが間違っていたことに気づきました。初期の頃の方が、むしろPVが多いです。その後、徐々に減っていくのです。成長ではなく、緩やかな(いや、結構急激な)下降線。
しかし、最近の最終章への突入は、わずかながら救いをもたらしました。PVが、やや上昇傾向を見せ始めたのです。それでも、複数話投稿していた初期の勢いには及びません。しかし、その「やや」という言葉の中に、可能性の光があると感じています。
そしてここが重要だと思うのですが、これらの「失敗」とも思える経験こそが、創作者として最も貴重な学習なのではないかということです。PVが増えない理由を考え、読者が離脱する理由を考え、どうしたら続けられるのかを考える。その試行錯誤の過程が、自分を創作者として成長させるのだと感じています。
■200日目の先へ
『特撮ヒーローの中の人、魔法少女の師匠になる』は、今も最終章を連載中です。
読者の数は少ないです。感想もゼロです。ランキングで上位に躍り出ることもありません。しかし、毎日、執筆し続けています。
それは、もはや「読んでもらうため」ではなく、「自分の中の何かが、書くことを必要としているから」なのだと思います。200日という時間の中で、投稿は手段から目的へと変わってしまったのかもしれません。あるいは、本来の目的に立ち戻ったのかもしれません。
創作とは、究極のところ、他者の承認を求める行為ではなく、自分の内部の声に従う行為なのだと感じています。それがどれほど孤独であっても。どれほど報酬がなくても。
もし、あなたが連載を続けるのか、辞めるのかで悩んでいるのなら、○日連続投稿という試みの中に、その答えがあるかもしれません。続けるための工夫の中に。モチベーションの揺らぎの中に。そして、続けることそのものが生み出す、わずかな手応えの中に。
連載を続けると決めた方へ。
「100日、200日も連続投稿を続ける人は、ごく一握りです。あなたも、その一握りの中に入ることができるのです。」
そう信じてくれる日が来ることを、心から願っています。
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『特撮ヒーローの中の人、魔法少女の師匠になる』は、現在も連載中です。ぜひ、お読みいただけると嬉しいです。
このエッセイが少しでも参考になり、あなた自身の創作との向き合い方を考え直すきっかけになれば、幸いです。
『特撮ヒーローの中の人、魔法少女の師匠になる』
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ありがとうございます。




