第6話 拾った少女とお買い物?
「あの…海音?」
「はいっ」
「これってどんな状況?」
「俊さんの寝顔がかわいくてよく見ている状況ですね」
「…」
朝、俺は目を覚ますとなぜか海音が俺に馬乗りになりながら顔を近づけていた。
まあ海音が乗ってる所が腹でよかった…
ほら…朝だから…
もうすこし下にこられるとかなりまずいかなぁって…
「お買い物に行きましょう!」
「いや、朝ご飯食べてないし」
「食べるものがありません」
「…」
「…」
「まずはコンビニに行こうか」
「はいっ」
そして俺たちはコンビニに朝食を買いに行った。
「海音歩きづらいんだけど…」
「ご…ごめんなさい…でも…」
海音は家を出てからずっと俺の服を両手で掴んで俺の背中に顔をくっつけていた。
海音が震えてるのがわかる。
うーん…どうしようかな…
コンビニまでは近いはずなのにこのままじゃかなり時間がかかってしまう…
「よし、海音おいで」
「ふぇ?」
俺は海音を横に来させて肩を抱き体を俺のほうに寄せる。
「しゅ…俊さん!?」
「ん?」
「あわあわ」
海音の顔が赤くなってる。
本当にかわいいな…
おっといかんいかん。
好きになったりしちゃいけない…
でも今回はしょうがないよな?
歩きづらかったんだもん。
「怖くないか?」
「俊さんがいるから大丈夫です…」
「そっか」
これは周りからみるとどう見えるんだろうな…
海音はちっちゃいからもしかしたら俺がロリコン扱いを受けるかもしれない…
いや、兄妹にも見えるからシスコンにもみられる…
まあしょうがないよな…
そしてやっとコンビニにつく。
いくつかおにぎりを買って俺たちは家に帰る。
おにぎりを買うときに店員さんから変な目で見られたけど気にしないようにした。
「んー。海音、今日俺が買い物行ってこようか?」
「な…なんでですか!?」
「いや、海音人が怖いみたいだから」
「だ…大丈夫です…」
「そっか。なら海音の服も買いに行こうか」
「えっ?いや、いいですよ!ただでさえ迷惑かけてるのに服なんて」
「じゃあいつもご飯作ってくれたご褒美ってことで」
「ご褒美…ご褒美なら…」
「よしっ!決定な」
「あ…ありがとうございます!」
そして俺たちはデパートに向かう。
コンビニに行くときと同じように海音の肩を抱いてだけど…
「俊さん…人が…人が…」
「俺がいるから大丈夫だよ」
「そ…そうですよね」
そしてやっとデパートにつく。
うーん…俺ってあまり女の子の服なんて知らないからデパートなんかで大丈夫なのかな?
「どうかしましたか?」
「いや、海音の服はデパートなんかで買っていいのかなぁって思っただけだよ」
「服なんて着れればいいんですっ!」
海音…女の子なのにその発言はどうかと思うぞ…
記憶が戻る前にその辺はきっちり教育しておこう…
「俊さん!どうですか!?」
海音が試着し、俺に見せる。
「かわいいよ」
「本当ですか!?」
「うん」
よかった…一応かわいいほうがいいんだな…
少し安心したよ…
俺たちは服を買い食材を買いに行こうとする。
「あ…あのっ…俊さん…」
「ん?どうしたの?」
「じ…実はですね…下着も買いに行きたいな…なんて…」
「し……た……ぎ…?」
「はい」
わすれてた…
今まで海音はどうしてたんだ?
「海音、今までどうして…
「禁則事項ですっ」
記憶喪失なんじゃねえのかよ…
俺たちは下着が売ってるところに向かう。
「海音…俺も入らなきゃだめ…?」
「嫌…ですか…?」
海音が涙目で言ってくる。
「入ろうか…」
「はいっ!」
とにかく周りの視線が痛かった…
そして当初の目的の食材を買って俺たちは家に帰宅した。