表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
性転換転生『♀→♂』したけど、女の子が好きなので百合ハーレム作りたい!!──最強の変態癖主人公と守護者たちの世界征服物語──  作者: 飯屋クウ
第七章 計画通り

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

135/161

雨上がって

「──っと、時間だっけか」



 赤黒い気配(オーラ)が消失する。



(くっ………)



 反動の無防備状態とは痛みではない。ただ、身体が硬直するだけ。



「こればっかりは、ホント面倒だぜ」



 硬直度合いには個人差がある。


 勿論、どのように“限界突破(バーストモード)”を使用したかでも変化する。


 今回、(シキ)が使用したのは基本的な全数値増幅のため、10秒程度の硬直。


 周りに敵がいればズドンだが、そのような猛者はいない。



「──うはぁ、よく寝たぁ」

夢有(ムウ)

「あっ、式だ………何でぼぉーと立ってるの?」

「別に、いいだろ」

「ふぅーん、まぁいいか」



 ”半自動治癒(オートキュア)”を使用することで、傷以外に着ている衣服も元通りとなる。


 “守護者(ガーディアン・)創造(クリエイト)”で創造されるのは能力や体型だけではない。衣服までもそれに該当するため、ほつれがあっても問題ない。


 無償で新調。


 但し、創造の過程にない購入などの場合は直らない。


 あくまでも、ジュンの想像(イメージ)が前提となっている。



「もしかして、両方倒したの?すごーい!」

「まぁな、オレにかかればお茶の子さいさいだぜ」



 気絶していた夢有(ムウ)は“限界突破(バーストモード)”の使用を知らない。



「よし、主のとこ行くぞ」

「うん!」



 天狗になった猛犬も敢えて触れなかった。








◇◆◇◆◇◆








 幹部との戦いを終えた守護者たちが中央へと集結する。残る敵は死軍のみ。


 紅蓮の炎が、ヤンの砂が、ミズキの水が、博の煙が、夢有の巨腕が、式の太刀が、零の鋼糸が一掃する。



「脆い」

「一般人に止めさすのは気が引けるねぇ」

「楽にさせるべきです」

「幾人かサンプルとして持ち帰っていいですか?」

「ちょわっ!」

「オラアァ!」

「どうしますか、ジュン様?」

「そうねぇ……」



(ムホ♡これは──)



 未だ僅かに降る小雨の恩恵で下着が透けて視える。全員とは言わないが、ここが天国に変わりない。


 それに───



(えっ……そうだわ。スク水と和服って……)



 下着を履かないことが多い。


 ゆえに、エロの全て(ボディライン)が丸見えと化しているのだ。



(最高だわ。キャメラに収めておきたかったわね)



 この世界に映像機の類は一般に出回っていない。ジュンの知識と能力をもってすれば造れなくもないのだが、文明補完の観点から製作するかは迷う。


 そうは言っても、目先のエロは勝ってしまう───が、質問にも答えなくてはならない。



「──なら、私がやるわ」



 ズオォッと、触手が増え、黒の捕食者が顔を出す。



(から)めたいのは、こいつらじゃないけど)



 何よりも大きく長く、戦場を大地を覆い尽くす。


 ネルフェールという国は、(おびただ)しい触手に呑まれた。


 バリボリムシャッと喰らう様は、獰猛な化け物。


 黒の捕食者の口の中は異空間にもなっているため、喰い殺してない民は、博の要望通りに捕らえ、研究品(サンプル)として実験される。



「さぁ、終わりよ」



 有象無象を殲滅する。


 大地を覆う闇が晴れると同時に、空の曇りも晴れた。



「あっ!」



 夢有の指差す先に虹。



「キレイ」

「さすがはジュン様です!」



 博の『化学反応ですね』という言葉に零が怒鳴る中、プラプラと猫が立ち寄る。



「ちょっと(ケイ)、貴方は何してたのですか?」

「仕事ですニャン」



 いかにも、ぐうたらしていたような感じでやって来たが、その手からは首謀者が顔を出していた。


 その顔は遊ばれたようで、ズタボロ。


 一国の代表者とは、あるまじき風体をしていた。



「まだ生きてるニャンよ、それと──」



 更に取り出したのは起爆装置。これも、この世界基準で言えば、有り得ない機器。



「色々な所に設置してたみたいニャ。聞き出して、全て取り除き済みニャよ」

「やるぅ〜」

「お手柄ですね」



 あとは、ほぼ気絶状態のネルをどう処理するかという問題。


 だが、その前に───



「式……連絡無しに“限界突破(バーストモード)”使用したでしょ」

「えっ!いや……」

「そうなの!?」

「懲罰ものだな」

「遠目からも視えたニャン」

「お…オレは言ったぞ、聞こえなかったのか、主?」

念話(メッセージ)は何故使用しなかったんですか?」

「大方、使い方が思い出せなかったということでは?」

「……そうとも言う」

「それはダメよ、決め事の意味がないじゃない。今度教えてあげて」

「承知しました」

「ばーすともーどって何だ?」

「“半自動治癒(オートキュア)”とは別の技ですよね?私たちでは出来なかったはずです」

魂魄値(エネルギー)が少なすぎるからな──が、貴様たちもいずれは使用できよう。ジュン様の信頼を勝ち得ればな。それまで精進するといい」



 謎は少しばかり残る。


 絶賛気絶中のネルに問い質すのは優先事項だが、拷問官は陰牢(カゲロウ)


 だがその陰牢も、“有実の誓約(リアル・ペイン)”の影響で、魂魄値(エネルギー)が底をついている。


 各地の状況もきな臭くなってきた。


 ただ全てに於いて、【聖なる九将(ホーリーナイン)】が関係していることくらい、ジュンにも理解できる。


 クロウの言葉が現実を帯びつつあるということ。


 つまり、まだ終わりではない。


 仕掛けは既に始まっているかもしれない───が、休息もまた必要。


 期待していた茶会も無くなったのだ。


 今日のところは優雅に休むと心に決めたジュンは、古城までの“新界(ニューゲート)”を開く。






作品を読んでいただきありがとうございます。

作者とへきが一緒でしたら、是非とも評価やブクマお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ