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父上への報告 2

 

 一方、グフは斧リサと共に二つの石碑が立つ、グリフォンの住まう谷に、ほど近い場所を訪れていた。


「と、ゆーわけで母ちゃん、爺ちゃん、オラ、妖精騎士団に入るだ」


 墓はグフの手造りなので、多少歪である。

 周りには精霊草を植えて、死者が寂しくないよう配慮されていた。これは斧リサの考えだ。

 グフは墓前に手を合わせ、死者を悼むのだった。

 母親は、安らかに眠っているだろう。

 だが、祖父の遺体は魔界から来た悪魔にボロボロにされ、グフは泣きながら死体の血を帽子や全身に塗りたくり、レッドキャップとなった。祖父を殺害した悪魔に、復讐を誓いながら。




 黒猫は久しぶりのオーベロン城への登城に、緊張していた。


(ああ、久々に父上に逢えるっ!)


 ルー・フーリンは一日千秋の思いで、この時を待ちわびていたのだった。

 黒猫的ちむどんどん、である。

 唯一の肉親で、類稀なる美貌を持つ戦士にして、妖精界の覇王。息子ならずとも、熱烈なファンは多い。

 しかも、ルーの槍と帝王学の師匠でもある。

 残念ながら、黒猫は槍よりも剣の方に適性があった。

 父親を失望させたのではないか、と常々ルーは思っていた。

 それでも惜しみない愛情を注ぐ父親の存在は、黒猫の心の拠り所となった。

 黒猫王子の母親は、妖精姫の称号を持つエディン・ティターニアだが、従者であったルネが本当の母親ではないかと、ルーは思っている。

 なぜなら、彼女はケット・シーでクー・フーリンらの身の回りの世話をしていたからだ。

 その内に、寵愛を受けた可能性がある。

 とにかくも、この期に父親に真実を語ってもらうのも良いかも知れない。

 黒猫が真に、クー・フーリンの息子であるかを確かめるのだ。







後で、書き足す予定です。

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