俺は人選を誤ったかも知れない?
そして、妖魔の森。
「に、煮るのけっ!?」
赤帽子が蒼白になる。
好きにしろ、とは言ったが熱いのは勘弁である。
「このバカグフっ! 例えだっつの!」
斧リサは手厳しい。
グフの教育係も兼ねているのだろう。
「インテリジェンス・ウエポン殿の言う通りだ」
「お初にお目にかかるわ。インテリジェンス・アックスのリサよ。王子におかれましては、ご機嫌麗しゅう」
「これは丁寧な挨拶を痛み入る。リサ殿、よろしく頼む。第一王子、ルー・フーリンだ」
「よろしくどうぞ、殿下」
グフは驚いていた。
あのリサが王族相手に引けを取っていない。まるで、彼女も王族であるかのようだ。
「それで、グフよ。妖精騎士団に入ってくれるのか?」
黒猫が訊いた。
「だども、オラ、オメーの仲間を傷つけただぞ」
いずれも軽症である。
「それは、ドラゴンの仔を守ろうとした結果だろう? 俺は、どうにもそういう奴が好きでな。共に戦うなら、お前のような奴が良い」
「わかっただ。オラも男だ。がんばって、スカート履くだ」
「がんばって、スカートは履かなくて良い。仲間になってくれ」
苦笑しながら黒猫。
「わかっただ」
「悪いが、俺たちは一旦、父上に今回の件をご報告に上がる」
「オラも一旦、母ちゃんに報告してぇだ」
「そうか。では、オーベロン城で待っている」
「わかっただ。オメー、良い奴だな。オラ、猫鍋にしようと考えてたなんて恥ずかしいだ」
黒猫の尻尾がビクリと動く。
(はは。ひょっとして俺は、人選を誤ったかな?)
これでグフがポン酢でも携帯していたら、妖精騎士団入りは見合わせた方が良いかも知れないな、と黒猫王子は考えていた。
すいません。寝ぼけて、いろいろはしょりすぎました。
後で、書き直します。
m(_ _)m




