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幕間――メタトロンの真実 3

 

 メタトロンの意識は、宇宙空間の只中にあった。

 ガスやチリが漂い、小さな惑星同士が衝突し、彗星が落ち、一つの惑星が誕生した。

 それに乗じて、虹色の卵状の物が地球の内部へと入り込んだ。


「あれは、何だ!?」


「あれは、神の卵よ――我ら高次元の神々が、地球を導く宇宙の意志がつまったものよ」


 驚愕がメタトロンを襲った!

 今、彼に聴こえているのは、高次元の神の一人の声らしい。


「……あなたは!?」


「この銀河系の管理者で傍観者で観測者といった所かな?」


「あなたが、高次元の神であると!?」


「基本、君らには干渉しない。一定のルールを提示する場合は、あるけどね。おっと、頭の中に映像が入り込んで来るから、注意して観て欲しい」


 地球の大気が落ち着き、映像が奇妙な生物を映し出す。

 アノマロカリスだ。

 二本の前部付き肢と、扇状の尾部を持っている。

 次に、全長十八メートルに及ぶ巨大ザメ、メガロドンである。

 そして、最後にタコが映し出された。

 メタトロンは、意味不明さを感じた。


「これらの生物は、地球を侵略するために外宇宙から送られてきた種だよ。地球は常に狙われているからね。その度に絶滅させたり、無力化したりしているのだよ。基本、干渉はしないが地球が消滅するやも知らぬ事態には、私が干渉するのさ」


 驚くべき話だった。

 地球の記憶の影に、このような事実が存在していたとは。


「我ら高次元の神は、新たな同胞を求めている。そのための能力は、ピグマリオン・マジックとして大天使クラスの天使には等しく与えられているはずだ」


 そう、ピグマリオン・マジックとは天使のための武器を造る能力ではない。

 神の創造の能力が宿っているのだ。

 悪魔は堕天した時に、ピグマリオン・マジックをギフトとして発現させることで、多様な能力を身に着けた。

 メタトロンも、この試練に耐えることで次代の神となれるだろう。

 さらに、ネアンデルタール人らしき人類に映像が切り替わる。


「人間の進化は、つぶさに見て来たが毎回、興味深い。テストケースが多いから、情報量だけでも結構なものだ。脳みそが焼き切れるかも知れないけど、この試練に挑戦するかい?」


 高次元の神が、メタトロンに訊いた。
















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