バールゼフォンの策略 4
サブナックがアブラクサスを凝視する。
奇妙な悪魔だった。
鶏頭に人の胴体に、両足は蛇である。さらに右手には鞭、左手には盾を構えている。バールゼフォン子飼いの部下だろうか。
キマリスやアブラクサスには、強者特有のオーラを感じない。
サブナックは強敵を欲していた。対等に打ち合える相手を。
天界で、槍を使うカイイリエルに敗北した時、メタトロンに言われたのだ。
「あくまで、剣にこだわるのならば、どのような間合いでも斬り伏せられる技量を身に着けるのだな。得物が変わった程度で、切り崩されるのでは意味がない。すべての武器をねじ伏せたいなら、剣の間合いを掌握し、コントロールするのだ」
悔しいがメタトロンの言う通りだ。
サブナックはあの敗北から、研鑽を積み、天然理心流を会得した。師である沖田総司を超えるために、さらなる高みへと剣術を押し上げる。それが、今現在サブナックの望みであった。
「サブナック殿、模擬戦をお願いしたい!」
と、キマリス。
「某で良ければ、引き受けよう」
ここまで来れば、バールゼフォンも反対はしない。
サブナックの剣技を一度、見せつけてやる必要があるのだ。
でなくば、納得するまい。
カエルの姿の魔物が模擬戦用の剣を用意する。
「えー、キマリス様の模擬剣には特殊な赤いインクが仕込まれており、斬撃および魔力の刃によるダメージが有効な場合、その箇所が赤く染まります。何分、魔法による反応速度の遅延も考えられるので、遅れてインクを浮かび上がることもあるかと」
「御託は良い。勝つのは俺だからな」
キマリスが自信ありげに笑う。
「――それでは、サブナック様は逆に青のインクを使用してもらいます。説明は、先ほどキマリス様にした通りでございます」
カエルの魔物はキマリスをスルーした。下手な返答は命を縮めることになるからだ。
「相分かった」
と、サブナック。
こうして、キマリスとサブナックの模擬戦のためのスペースが開けられた。
キマリスは武器全般に秀でるが、サブナックは剣のみを突き詰めてきた。
キマリス派のアブラクサスらは、サブナックの敗北を信じて疑わない。
サブナックの二つ名、稲妻侯は雷系のギフトを示しており、剣に関するスキルではない。
キマリスの勝率は高いだろう。
兎にも角にも、決戦の火蓋は切って落とされたのだった。
書き足しますが、時間はわかりかねます。
仕事や睡眠時間に左右されるので。
現代版新選組コメディのマンガ
とっても土方くん を 思い出しました。
鈴宮和由センセの 蒼い妖魔たち
好きだったなぁ。
妖怪ものの小説も書きたいんすけどね、時間が……
陰陽師と、妖怪のハーフが出てくるのが2作
あるんすけどね。ぃまは、無理そう。
もいっこあった(笑)
大剣もった盲目の鬼と、鳥妖怪の娘の話。
大剣の名が、鬼獄――おんごく。
何か、響きがカッコイイかなと。
鬼滅を意識したわけではないんすけどね。鬼話が書きたくて。
鬼滅で思い出したけど、鬼滅は本当にすごいんですよ。
ジャンプでは、鬼が出てくるマンガはヒットしないという
ジンクスがあったんすけどね。それを覆す、まさかの全国区ヒット
いゃあ、ゴイゴイスー!
鬼マンなら、手天童子 かな。
おにおに(ΦωΦ)おにおに




