冒険者ルーク 159
俺の妖力を付与したリジルに、さらなる属性を与える。
雷属性だ。
これで、上手く行けばエンキドゥを麻痺状態に出来る。
問題はルーン文字の組み合わせだ。
気の所為か、リジルの闇属性が強い気がする。
それなら、闇属性をメインにし他の属性を引っ張って行ってもらう形にしてみよう。
よしよし。
すべての付与が干渉せずに、一方向にまとまっている。
魔剣リジルがまとうのは、紫の稲妻。
ふと、俺の目の前に幼女姿のリジルが出現した。何と、髪の毛は濃い紫に瞳は琥珀である。
おそらくは、属性の影響を受け、見た目が変化したのだろう。
「ヒャッハー! マスター、あのクソ猿、早く斬り刻んじゃって良い?!」
うわっ、目がイってんな。
逆らったら、アカン奴や、これ。
「お、おう——」
リジルに導かれるまま、剣を振るう。
このままでは、刃すら届かないので俺は魔力で作ったエネルギーを凝縮させたエッジを飛ばす。
魔力をツバメのように飛ばすから、飛燕斬と命名しよう。
この時の俺は知らなかったが、獅子頭の悪魔サブナックも、同名の技を編み出していた。どうも、技名などは似る傾向があるようだ。
ダークリジルから放たれた魔力刃は、狙い過たず、エンキドゥの首を斬り離した。
流血が舞い、首は迷宮の大地へと吸い込まれる。
ベルベルは魔法陣からゴブリン数体を補充し、エンキドゥの再生をフォローした。
数秒後、首が再生したエンキドゥは雄叫びを上げ、六本の剛腕すべてで殴り掛かって来た。
てことは、ダンジョン内のゴブリンらが居なくなるまで、再生し続けるってことかよ!?
俺は縮地を連続で使い、六本の手首すべてを斬り飛ばす。
側から見たら、俺が瞬間移動しているように見えるだろうな。
あまりの苦痛に絶叫するエンキドゥ。
斬っている側から再生が始まる巨獣。
面白い。
ダンジョン内のモンスターをすべて狩り尽くしたら、俺の勝ちということか。
剣撃が通るのならば、問題ない。
時間は掛かるが倒せないというわけではない。
俺は風の属性を強化し、魔力刃を乱れ撃つ。
「空刃乱舞!」
かっこよく言うなら、エアシュレッダーとか言った方が良かっただろうか。




