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冒険者ルーク 153

 リジルの斬撃はアスラエイプを焼き焦がす——はずであった。が、焦げ目すらつかず弾かれるのみ。

 俺は連撃を試みるも、剣撃のすべてが弾かれるという結果となった。

 この強度は、ベルベルの能力ゆえか。

 火でダメなら風だ。

 俺はリジルに風魔法のルーンを指で刻印して行く。

 効果が反発しないよう、細心の注意を払い、新たに突きを敢行。

 が、斬れぬ。

 ならば、三属性で攻める。

 火と風と水の複合魔法のルーン——これならば、アスラエイプの外皮に傷をつけられるはず。

 果たして、ルーンは発動しなかった。


『マスター、任せて』


 と、リジルからの念話。

 俺は現状、打開案を見出せなかったので、ひとまずリジルに任せてみることにした。

 驚いたことに、リジルはもう一つ属性を増やしていた。

 それは闇属性だった。

 邪神ゾアに近いと言われる闇属性。

 まさか、最初からリジルが闇属性を有していたのだろうか。

 紫の炎がリジルを包み込み、俺は最大の斬撃を叩き込むことに専念する。

 大剣の師ヌアザ直伝、一鬼刀閃。

 この技は、鬼神の如き斬撃の一閃を対象に叩き込む技だ。

 これでダメなら、俺は元の世界からフラガラッハを召喚しなければならない。

 俺の長年の相棒フラガラッハには、聖遺物である神の骨が含まれている。神さえも殺せる剣であれば、悪魔の強化魔法などイチコロだろう。

 まぁ、魔法やスキルも条件や環境が変われば、効果も変わって来るのだが。

 あまりにも場所が悪すぎた。

 ここは、ベルベルが造ったダンジョン。

 当然、彼女の能力が十二分に発揮されるテリトリーだ。

 俺の斬撃にいまいちキレがないのも、ダンジョン内で弱体化の魔法が働いている可能性がある。

 闇を加え、四属性となった鬼神の一撃はアスラエイプの胴体を真っ二つにしてしまった!













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