冒険者ルーク 141
今日のロスアルザは、銀髪に紫のシャギーが入った感じだ。瞳はグリーン。
小柄だが、部族を束ねるだけのオーラはある。
大広間はかなり広いので、闘技場としても活用出来る。そこへ、地面に硬化の魔法を掛け、破壊無効の処理を施す。
何人かの術者が魔法を掛けて整地した。
俺一人でも、事足りるが戦闘の前に魔力を温存させる方針なのだろう。
まぁ、良いか。
余計な労力は使わないに越したことはない。
問題は、ロスアルザがどこまでやって来るかだ。
俺の魔法使いの実力を試すためだけなら、あまり心配することはない。
が、彼女が俺をこの機に乗じて、亡き者にしようと画策するのなら、多少、痛い目を見てもらう羽目になる。
人は痛みに弱い。
まぁ、ロスアルザはエルフなのだが。
面白そうなので、痛覚を百倍にする魔法を掛けてやろうか。
ダメだな。
どうも、マナナンの影響が強すぎて、俺までサイコパスになりつつある。
実際、マナナンには実験と称して、非人道的なニャン体実験をやらされたことがある。
動物虐待で訴えようとしても、最後は回復魔法で治してしまうから証拠が残らない。
クソッ、どうにかしていつかギャフンと言わせねば、気が済まない。
——ロリババアと対峙する。
毎回、言い間違いそうなので、改名して欲しいところだ。
さて、ロスアルザはどんな魔法を使って来るだろう。
魔法オタクの俺としては、少し楽しみだ。
「水槍、アクアスピア——」




