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冒険者ルーク 140

 俺かわいさのために、エルフの部族長らへ息子の戦闘力が抜きん出ていることをバラしてしまった父上。

 ——いや、庇ってくれたこと自体は嬉しいのだけども、頭の硬い老害どもが変な方向へ走らないとも限らない。

 父上の話半分も信じていないだろう部族長らの面々。

 まぁ、気持ちは分からなくもない。

 見た目は、かわいいだけの猫獣人だしな。

 人間界の某、モンスターをハンティングするゲームには猫獣人たちがハンターのお供をするらしい。俺も勉強のために何回かプレイしたが、14種類も扱える武器があるので、極めるのは難しいだろうと感じた。

 俺が物思いにふけっていると、部族長の一人、ロリババア——失礼、ロスアルザが手を挙げた。

 ロスアルザはエルフの中では、変化の魔女と呼ばれている。

 会う度に、髪型や眼の色が違うのだ。

 かなりの、オシャレさんだな。

 エルフ族の女たちに言わせると、妖精界のファッションリーダー的な存在らしい。

 年齢は不詳——千歳から一万歳と呼ばれる。見た目は子供にしか見えないが中身には、はてさて何が詰まっているのやら。


「面白い。ケット・シーの使う魔法に興味がある。しかも、あの高名な大魔道師マナナン・マクリールの一番弟子と言うではないか。どうじゃ、猫の小僧、わらわと魔法比べをしてみぬか?」


 はいはい。

 魔法比べという名の、公開リンチですね。

 分かります。

 ロスアルザさん、あなた父上に言い寄っていた時期があったらしいですが——残念、父上は亡き母をずっと偲んでますから。

 ロリババアのハートブレイク斬り!

 俺は昔、人間界で流行ったギターを持ったサムライ的芸人の決めゼリフっぽく、心の中で、ロスアルザを斬ってみた。

 ふん、ロリババアめ、この俺に魔法勝負を仕掛けて、公開処刑したいのがバレバレだっつの。

 良かろう、その勝負乗ってやんよ。

 ちなみに、魔法使いには二種類居るってことを教えてやるか。

 一つは、魔法を使う者のこと。

 もう、一つは魔法という法則を従える者のこと。

 我が師、マナナンは後者に当たる。

 違った。

 魔法という法則をねじ曲げてしまう、変人だった!

 さて、お子様リンチの時間だ。

 ロリババアに鉄槌を!

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