妖魔の森の赤帽子 7
「許せ……るかっ、ボケッ!」
黒猫の喉元に突きつけられていた刃は、リサの意志によって、半回転と軌道修正がなされ、グフの後頭部に斧の背が炸裂した!
「のわっ!」
目ん玉が飛び出るレッドキャップ。
好機と見たルーは、赤帽子の間合いから距離を取る。
(敵がアホで助かった!)
間髪入れず黒猫はフラガラッハで、レッドキャップに斬りかかる。
「おっと!」
グフは難なく、その一撃を受け止める。
「話は後だ、リサ。まずは、こいつを片づける」
「チッ! 仕方ないわね。さっさと、殺っちゃいな!」
舌打ちしながら、リサ。
だが、バトルアックスには、そもそも口に該当する器官がなかった。
ケンカしていても、グフとリサのチームワークは良いようだ。
レッドキャップとケット・シーの戦いが始まった。
体格的には、幼稚園児と小学生の争いである。
猫妖精VS邪妖精。
フラガラッハと斧リサが交差する度、火花が飛び散る。
優れた剣士は、敵との打ち合いで相手の力量を感じ取る。
一合、二合と剣を交える度に、黒猫はグフの底知れなさに恐怖を感じていた。何より、このどこから来るのかわからない怪力に苦戦を強いられていた。ルーの顔が苦悶に歪む。
(まるで、魔獣と相対しているかのようだ!)
魔獣とは、ドラゴンやグリフォンなどの強大な能力を持つ、魔力ある獣を指す。
魔界の大公アスタロトは、炎帝竜と名高いファイヤー・ドレイクと呼ぶ竜種をテイムし、圧縮させ、己が左耳を飾る生きたピアスとしている。
魔界に生息する魔獣は、魔界獣と呼ばれ、通常の魔獣とは区別されている。その魔獣と対峙した時のプレッシャーを目の前のレッドキャップから黒猫は感じていた。
斧を上段から振り下ろすグフから、バックステップで後退するルーに蹴りを叩き込む。
さらに後退する黒猫に瞬時に得物を左手に切り替え、横薙ぎの一閃を見舞うグフ。
黒猫は紙一重で回避するが、追撃は武器に頼らず、五体で仕掛けてくる。
(何て奴だ! 攻撃が読めない。こんなトリッキーな戦闘スタイルは初めてだ。加えて、戦闘のセンスがずば抜けている。なるほど、これでは妖精騎士団の勇士らも手こずるはずだ!)
高度な戦闘教育を受けたエリートの黒猫を唸らせるグフの技量。
脅威と感嘆がルーの中に生まれる。
(やはり、使うしかないのか)
「しぶといな、オメー。そろそろ、死んじゃえよ!」
今日は、リンジー・ローハン の スピーク な気分。
ガールズ・ロック 良いですね。
アニメ けいおん! も観てました。
個人的には、スティング とか、マイケル・ボルトン
とか、ボビー・コールドウェルとか、オッサンボイスが
大好きです。
スティング の名曲 シェイプ・オブ・マイハート は
ジャン・レノ主演の洋画 レオン で流れてましたね。
あの時の子役、ナタリー・ポートマン も美人のお姉さん
になってて、良くCMに 最近、出てるのを見ます。
トランプになぞらえた曲で、最終的には、
僕のハートの形は違うんだ的な意味で、お気に入りの曲の
一つです。洋画スリー・オブ・ハート にも使われてて
初めて、洋画のエンディング曲で使い回し、とかあるんだな
と、思いました(笑)




