冒険者ルーク 65
今、俺の眼前にはゴブリンキングが立っていた。
目測で体長は五メートルぐらいだ。
得物は無骨な造りの大剣だった。おそらく、獣骨を魔法で加工した骨大剣だろう。
近くには親衛隊だったゴブリンたち——大体、概算で五十くらいか——の死骸が散乱している。
露払いは完了済みだ。
最初から全力で行く。
ガキーン!
というリジルとボーン・ブレイドがぶつかり合う金属音!
骨大剣の強度は、どうやら金属並みらしい。
俺はリジルで受け止めたが、弾き飛ばされてしまう。
飛ばされた勢いで、とんぼを切り、体勢を立て直す。
さすがに、ボスキャラの腕力はハンパない。
キングは骨大剣をデタラメに振るい、近づけない。まるで、暴風雨だ。
魔法で牽制しようと、エアシュレッダーを放つが不発に終わる。
チッ、こんな時に呪いが発動しやがった。
俺を生かそうとする呪いと、殺そうとする呪い。
その両者は常に、俺の中でせめぎ合っている。どちらかの均衡が崩れると、俺の身体はフリーズし、無防備な状態になってしまう。
静止する俺を好機と見たキングの大剣が襲う。
クソッ、ここまでか——
俺は目を閉じ、死ぬ前に父上に会いたかったな、と思った。
大剣が俺を斬り裂く瞬間——
ボーン・ブレイドは影狼によって防がれた。
黒い布状の物は大剣を絡め取り、俺の命を拾った。
身体の動きが元に戻る。
ちょうど、影狼の効力も消え失せる。
だが、その一瞬で充分——
俺はキングの右手首を斬り飛ばし、奴の大剣は地面へと滑り落ちた。続けざまに左手首も、もらって行く。
ぼとぼとと、ゴブリンキングの両手首から蒼い大量の血液がこぼれ落ちる。
激痛と怒りで、キングは叫んだ。
「グギャガガガァ!!」
俺は駆け抜けざま、足の腱を切る。
バランスを崩したキングが倒れる前に、回り込んで顔面をリジルで貫く。
それきり、小鬼の王は生物としての機能を停止した。
助けた少女以外に生存者はいないかサーチしたが、残念ながら手遅れだった。
ほとんどの遺体は、ゴブリンに食い散らかさられ、損傷が激しく遺品の装身具などからしか身元が特定出来ずに居た。
結局、ギルドの援軍が来る前に片づいてしまった。
助けた少女は、精神や体調が安定するまでドライアドらに預けることにした。記憶の書き換えも万能ではないので、断片的に嫌な記憶を思い出す時もあるだろう。
とにかく、疲れた。
もう、夕方近くだったので俺は転移の魔法で宿屋のベッドに潜り込んだ。
スタンピードは未然に防げた。
俺は寝る。
翌朝、ギルド職員が俺を起こしに来るまで爆睡かましたったのである。
今日は、洋楽ウィルソン・フィリップスの
ザ・ドリーム・スティル・アライブという
曲を聴いてました。2世歌手の女性3人組ユニットですが、良い曲歌います。
アッシは俳優のニコラス・ケイジが好きなのですが、皆様は好きな俳優さんは、いらっしゃるでしょうか?
ニコラスはフランシス・コッポラ監督の甥で、コネがあるのですが、それを使わずに自力で成功してる点が好きですね。
映画『フェイス・オフ』や『ロック』に
『コン・エアー』を観たら、ファンになる
こと、間違いなしです!
映画音楽では、ケニー・ロギンスなんか好き
です。有名なのは『トップガン』や『フットルース』『オーバー・ザ・トップ』なんかですね。
ゲームでは、『モンハン』や『真・女神転生5』なんか好きです。メガテンは、悪魔や天使や神などが出てくるので、ファンタジーの勉強になります。
女神転生も初出は小説でした。
その頃、初めてデジタル・デビルという概念が生まれた気がします。
西谷史先生の作品で、イザナギの転生が火乃迦具土という剣で、ケルベロスの助けを借り、悪魔ロキを倒す物語だったかな? イラストはガンダムΖΖの北爪宏幸氏だったような。
悪魔が出てくる話大好きです(笑)




