冒険者ルーク 64
俺は少女を、ドライアドに預け、次の狩場へ出向く。
ギルドからの援軍は、まだ来ない。
ペースを上げる。
身体強化を二倍にし、ジャガーノートへと変貌する俺。
新しく入った洞窟は今までの中で一番大きく、奥からはゴブリンメイジやアーチャー、そして、ゴブリンジェネラルらが現れる。
風魔法エアカッターをシュレッダーにし、ゴブリンメイジを切り刻む。
魔法使いを先に排除しておけば、戦場をコントロール出来る。
五体のアーチャーが、一斉に矢を放つ。
眼前の一矢はリジルで捌き、二矢は牙に咥え、三矢は左手で掴み取る。
四矢は体をずらして回避。
五矢は足で蹴り上げた。
危なかった。
ジャガーノートの反応速度でなければ、矢の数本は喰らっていたかも知れない。
安堵した俺に、ジェネラルの戦斧が迫る!
俺は下方から戦斧を斬り上げ、バトルアックスの刃をバターでも切るかのように瞬断した。
見ると、リジルの切先は高熱を発していた。呪いによって強化されたリジルによる、炎剣の能力だった。
自慢の武器を破壊されたジェネラルが激昂し、壊れた戦斧で、俺に追撃。
俺は黒豹の跳躍で、ゴブリンジェネラルの首をスパッと斬ってやった。
ボスが倒され、総崩れになって逃げ惑うアーチャーの背中を一突きからの、剣を抜いて他のアーチャーを後ろから縦に一刀両断。
流れ作業で、俺はゴブリンどもの死体を量産する。
中ボスは撃破。
後は、ゴブリンキングかロードかエンペラーか。
称号なんざ、どうでも良い。
スタンピードの元凶がそいつなら、八つ裂きにしてやるまで!




