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冒険者ルーク 35
「イフリート召喚!」
俺は高速魔法陣錬成で、召喚陣を起動する。
今回は火炎魔神のイフリートだ。
奴は炎獄を体現した姿で現れる。
赤と黒の火炎の人型の魔神だ。
ファブニールのリーズよりはマシだが、奴は自身のマッチョをこれみよがしに見せつけてくる。
火炎の化身だけに、暑苦しい奴だ。
「久しいな、ルー殿。某の力が必要か!」
筋肉ダル……が様々なポージングをしながら、迫ってくる。
何で、俺の召喚獣はこんな奴ばかりなんだ!?
呪いか?
これも呪いの一部なのか。
あー、超だるっ!
「緊急時だ。イフリート、お前の能力借りるぞ!」
俺は強制的にイフリートの獄炎の能力を借り受ける。
リジルの剣身にイフリートの火炎を包み込み、イフリジルートを作成する。
これで、シュブ=ニグラトを倒す用意が整った。
相変わらず、ニュービー邪神は襲って来ない。
シュブ=ニグラトの敵対勢力か、攻めて来れない理由があるのか。
分からないが、このチャンスを活かさないという選択肢は俺にはなかった。




