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運命の女神 2

 

(カップルの魂とか、私への当てつけにしか思えん)


 そう、運命神フォルトゥナは独身である。

 自身は恋愛体質なのだが、この数千年浮いた話がない。

 動物や植物などの生物の転生は、下級の転生神でも間に合うが、天使や妖精の転生は上級の運命神であるフォルトゥナの領分であった。

 添い遂げられなかった二つの魂。

 バルディエルとレリエルは、次の転生で結ばれる運命にあるが、何が悲しくて他人の恋路を応援するような真似をしなければならないのか。

 フォルトゥナには、恋人さえ居ないというのに。


(仕事に私情は持ち込まない。私はできる女。いつか、ペガサスに乗った王子様が迎えに来るはず!? はず! 来るよね?)


 コホンと咳払いし、フォルトゥナは自身の仕事に集中する。

 情けは人の為ならず――いつか、巡り巡って彼女にも幸福が訪れるはず。

 ラテン語で、フォルトゥナは幸運を意味する。

 夢見るフォルトゥナは銀環の錫杖を振り、バルディエルとレリエルの魂を、次の転生先である人間界に送った。

 京子や麗子の居る、私立聖城学園の生徒として二人は生まれ変わるのだが、それはまた別の話である。









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