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ゲイ・ボルグ 21
帆船島と幽霊船から漏れる呪詛の念を、マナナンは凝縮して集める。
クー・フーリンとイルサンは、それを黙って見つめていた。
「クー・フーリンよ。今からゲイ・ジャルクの穂先に呪念を付与して、テュフォーンを討つ。貴公は、その一撃に全魔力と攻撃力を極振りしてほしい」
マナナンの意図を理解した妖精王は、こくりとうなずく。
テュフォーンに届く牙を、顕現させる。
凝縮した呪詛を右腕に宿したマナナンは、槍の穂先に呪いを集中し、左腕で貫通の威力を高める魔法をも付与する。さらに風の攻撃を相殺するよう上位の風魔法を発動。
エアカッターの上位版なので、エアシュレッダーとでも呼ぶべきか。
とにもかくにも、テュフォーンを迎え撃つ準備ができた。
妖精王は最強にして最大の突きを、嵐竜王に仕掛ける。
「幻獣一角突き！」
