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弓聖の救世主 19
「くうかんにんしきのーりょく!? って、何すか、それ? 美味しいっスか?」
(エルフ族は頭が良いものだと思っていたが、どうやら認識を改める必要があるようだ)
「標的への射程や、射出する感覚を把握する能力だ。このスキルを磨けばホーク・アイという能力が得られ、さらに敵の鼓動や息づかいさえも掌握するイーグル・アイへと昇華させることが可能だ」
イルダはバルバトスの言う事の半分も理解していなかったが、師匠の考えに間違いはないだろうと感じていた。
「アタシは難しいこと、分かんないんで師匠の育成方針を信じるっス」
「ほう、殊勝な心がけだ。良かろう、ビシバシ鍛えてやろうではないか!」
「あひっ、お、お手柔らかにお願いするっス……」




