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アンドラス

 1793年10月3日、革命広場――


 この日、フランス王妃マリー・アントワネットがギロチン刑に処されようとしていた。

 人間界に召喚されていたアンドラスは、退屈しのぎに彼女の処刑をひと目見ようと沢山の野次馬に紛れていた。

 革命広場に設置された木造の断頭台の周りには、無数の市民が集まっており、異様な熱気に包まれていた。

 民からの税金を遊興費で使い込んだ罪で、国家反逆罪となったマリー・アントワネット。

 彼女は未だに、己れが何の罪で、死ななければならないのか理解できなかった。

 そう、彼女はただ単に、きらびやかなドレスや宝石で装い、様々な娯楽へ大金を浪費しただけである。

 そのしわ寄せで民は飢え、明日食べるパンさえ、手に入れられるかも分からない。

 マリー・アントワネットの処刑は、当然の帰結と言えた。

 ふいに、断頭台へと登るマリー・アントワネットと人間に化けたアンドラスと目が合った。

 この出会いは偶然にして、必然であった。

 アントワネットの唇が、人化したアンドラスに向け、言葉を放つ。








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