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幕間――奪いし者、奪われし者 22

 グフは、一部始終を見ていた。

 祖父が自分を庇ってくれたこと。

 ベルゼビュートの右の魔爪が、ガルフォンの心臓を貫いたこと。

 老グリフォンの身体から、おびただしい量の血が流れ出たこと。

 ベルゼビュートが心臓を抜き取り、食べたこと。

 祖父の眼から、光りが失われたこと――

 すべてが、悪夢であった。

 なぜ、魔界の悪魔は祖父を殺したのか?

 なぜ、グフは家族を奪われなければならなかったのか?

 わからない。

 ただ一つ、わかっていることは――もう、生きた祖父には会えないこと。ベルゼビュートを殺したいほど、憎いことだけだった。

 グフの中に芽生えた初めての殺意は、彼を邪悪な存在、レッドキャップへと変貌させて行く。


「よくも……オラのジイちゃんを――」


 血の涙を流すグフは、徐々に人型となり、邪妖精レッドキャップにメタモルフォーゼするのだった。






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