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雷火の爪撃 7

 

「目障りなアリ共め、踏みつぶしてくれる! エリゴール、ベリス――」


 ルキフェルは、双翼の騎士を呼び寄せる。


「「ハッ!」」 


「これより、広範囲殲滅魔法を発動する。膨大な魔力を使用するゆえ、行使した後、私は休眠状態に入る。貴様らは、私が眠っている間、身体を死守せよ!」


「「御意!」」


 ルキフェルの眼が赤く光り、邪眼状態となる。このイーブル・アイは意識的に魔力を暴走させることによって、威力が倍増するのだ。

 魔界の副王が片手を天に向けると、天井に一万の軍勢を覆いつくすほどの巨大な魔法陣が展開した。中に極小の魔法陣があり、一万の悪魔どもを捕捉する。

 炎にも似た強大な魔力がルキフェルから放たれ、魔法陣がそれを吸収し続け、臨界点を迎える。


「喰らうが良い。〈カオス・トルデォン〉!」


 混沌の万雷が、一万の悪魔の軍勢に降り注いだ!






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