表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

373/632

少年バエル 9

 

 ありえない、とギュゾインは思った。

 エアリダの放った千風刃は、空間さえ斬り裂く必殺の一撃である。触れた物体は、生物であれば、瞬時に肉塊と化す強力な攻撃だ。

 だが、風刃のことごとくが小さな球体に吸い込まれ、無力化されている。

 これでは、数百年の寿命を代価に、闇精霊を召喚した意味がない。


「無駄だよ。そんな、そよ風じゃ、僕に傷一つつけられない。この僕――バエルにはね」


 バエルとは、東を統べる王にして、序列1位の魔界の絶対強者の異名ではなかったか。

 ギュゾインは自身がケンカを売ったのは、魔神バールに連なる者だったと理解した。

 ナンバーズに一時期、籍を置いていたこともあるが、ギュゾインは脱落していた。

 精霊召喚のギフトは、戦いにおいては中途半端なスキルでしかなかった。ゆえに、下級悪魔らを引き連れて下位のナンバーズらを攻略するつもりで万魔殿を徘徊していたのだが、運悪くバエルと相対してしまった。

 一旦、退却という考えがギュゾインによぎった。

 次の瞬間、ダーク・エアリアルの絶叫が辺りに轟いた。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ