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ナンバーズの戦い 20

「序列71位のダンタリアンに、してやられるとは、決闘の最中に居眠りでもしていたのですかな?」


 ウヴァルはパイモンを挑発する。二頭のラクダ人間が対峙する様は、ある意味シュールである。


「居眠りなぞしていないが、負けたのは当然の結果だと思っている」


「ほう、己れの実力不足を認めると?」


「そうではない。あ奴めは、自身の生命を削る魔法で身体強化を施し、戦いを挑んで来た。負けるのが道理であろうよ」


「負け惜しみですかな、パイモン卿らしくもない」


「ウヴァルよ、我に勝利したら魔王衆にも戦いを挑むつもりか?」


「もちろん! 彼らとて、一介の悪魔。つけ入る隙は充分にある」


「そのような考えでは、無駄死にするぞ」


「では、あなたは魔王衆と戦ったことがあると!?」


「ある。マルコキアス将軍とな」


「ほほう。猛虎将軍はいかなるギフトで、あなたを苦しめたのですかな?」


「ククク、清々しいほどの瞬殺であったよ」


「何ですと!? 仮にもあなたは東西南北を司る四界王の一人ではありませんか!?」


「将軍は、彼の用意した闘技場で、おもむろに大剣タイラントを抜き放つと、剣の腹で我を闘技場の壁に吹き飛ばした。我は全身、複雑骨折で動けず、死を覚悟した」


 悪魔同士の決闘は、大抵ギフトで決まるがマルコキアスは単純な攻撃力のみで、パイモンを制圧した。

 つまり、ギフトさえ使用する暇を与えられず、瀕死の状態へと陥らせてしまったのだ。


「が、彼はギフトで我を回復し、忠告までしてくれた。『魔王衆には、生命を捨てる覚悟がなくば、その一撃さえ届かない。そして、血に飢えた奴らが多いので、生命の保証はない』」


「それは、マルコキアス殿が特別、強かっただけでは?」


「そう思うのなら、自身の生命を賭け金にしてベットするのだな!」










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