表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

355/632

ナンバーズの戦い 13

 

「これはこれは、誰かと思えばゴモリー公爵夫人では、ござらぬか」


 ふいに、廊下前方から歩いてくる人影が二つあった。

 床は下級悪魔の死体だらけだが、ゴモリー同様、その悪魔はフロートの魔法で自身らを浮かせていた。


「……ウヴァル卿と、フラウロスか」


 ゴモリーは軽く舌打ちし、突然の邂逅に顔をしかめる。

 ウヴァルと呼ばれたのは、眼鏡をかけたラクダの獣人で、白いゆったりとした服に身を包んでいた。目には好色の色があり、ゴモリーの肢体に釘付けになっている。

 一方のフラウロスは、赤い豹の姿で現れていた。

 ウヴァルの序列は47位で、フラウロスは64位だ。この組み合わせは、サブナックやビフロンズのような友人関係ではなく、ウヴァルに決闘を挑んだフラウロスが敗北して、真の名を訊かれ使い魔となったのであろう。

 真の名を知る者は、相手を隷属させることが可能なのだった。

 ゆえに、主だった悪魔の真の名が記されたアッピンの本には、どれほどの価値があるか知れようというものだ。

 自称・魔界最強の悪魔ミシャンドラは、その価値も知らずに赤の書を盗み出し、バールの軍勢に追われる破目になるのだった。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ