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ナンバーズの戦い 7
「ディアボロス・イリュージョン」
ふいに、剣を合わせていたアンドラスの姿がサブナックのものとなる。アンドロマリウスは驚愕し、一旦、距離を取る。
「サブナック卿、だと!?」
そう、それはアンドラスの幻術であった。
獅子頭の剣士が、愛刀・菊一文字を振るう。
マリウスが防御一辺倒となり、次にサブナックが双剣のオセへと変貌し、さらなる驚きがアンドロマリウスを支配した。
手数の多さに、裂傷を負う黒翼の悪魔。
対照的に、アンドラスの翼は白であった。
オセの双剣、ヤグルシとアイムールは徐々に血に染まって行く。
「クソッ、早くアンドラスの術中から抜け出さなくては!」
残念ながら、それは遅すぎた。
アンドロマリウスの眼前には、堂々たる体躯の猛虎将軍マルコキアスが暴虐の大剣・タイラントを無造作に抜いた後だった。




