ナンバーズの戦い 6
「なめるな、アンドラス!」
クロウ・ソードとレイピアがぶつかり合う。
一合、二合と剣を交える内に、アンドラスは落胆してしまう。
おそまつな剣技だ。
やはり、サブナックやオセと言った獣人系の悪魔の方が手応えがあるだろう。何しろ彼らは、剣の腕前だけでナンバーズ入りを果たしたのだ。尊敬に値する。
アンドロマリウスのような紛い物ではない。
彼らの首級は、アンドラスの私室を華やかに飾るだろう。
アンドロマリウスの猛攻も、すでに二十合を越えている。が、すべての剣撃が無効化される。
レイピアは、細く折れやすいがアンドラスの技量で計算して、凌ぎきっている。それどころかアンドロマリウスの身体の節々に狙いすました突きの痕が残り、遊ばれていることを自覚しだす。
「バカな、裁天使候補生まで登りつめた私の剣技が通用しないだと!? 貴様、どんなイカサマを使った!?」
「クハハハハ、本気で言ってるのかい? あくまで候補生止まりの君が、この僕に勝てると!? 万に一つもありえないね。もう、いいや。君と遊ぶの飽きちゃった。そろそろ、本気出そうかな。ジルも待たせてるしね」




