340/632
幕間――奪いし者、奪われし者 17
「オメーがアタマか!?」
怒り狂うグフ。
かもし出す魔力の強大さで、ベルゼビュートがリーダー格だと見当をつける。
「だったら、どうした。混じりものの小僧」
ベルゼビュートもグフが普通のグリフォンではなく、異なる種の血が混じった個体と気づく。通常のグリフォンならば、体毛が変色したりはしない。
「三対一なんて、卑怯だ。オラが相手になる!」
「勝負に卑怯などない。勝てば良いのだ」
「この卑怯者の金髪め!」
「俺様の名は、ベルゼビュート。良かろう、小僧。この俺様が直々に遊んでやる」
ニヤリと金髪緑眼の悪魔が微笑んだ。




