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幕間――奪いし者、奪われし者 14
ホバリングから旋回行動に移るガルフォン。さらに急降下からの突撃へと。
狙いは、オセだ。
豹頭人身の双剣使いは、ガルフォンとすれ違いざま乱舞を叩き込む。
ヤグルシとアイムールは魔刃と化して、老グリフォンの右翼を斬り刻む。
負けじとガルフォンのくちばしは、オセの胴体へと食い込み、双剣使いは吐血した。
「さすがは、グリフォンの王。俺の双剣では、分が悪いか……」
「ぬかせっ! 貴様こそ、あのすれ違いざまに百を越える斬撃を食らわすとは。敵ながら見事という他、あるまい!」
勝負は五分五分であった。




