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幕間――折れぬ魔剣 12
アキレス・ゲームはこの俺が開発した遊びだ。
逃亡者のアキレス腱を片方切り、遠くに逃して追いかけ、絶望を味あわせたまま、斬り殺す。俺の片眼には死の瞬間をフォーカスする機能が備わっており、その画像を集めまくっていた。
そして、ふとした時に殺害した奴らを思い出し、余韻にひたるのだ。
大抵は、命ごいする野郎ばかりで、つまらねえ。
たまには、骨のある奴と勝負してえ。
おっと、犬っころが逃げやがる。
俺は高速移動し、手刀でゼストの首を切りつけ、高い高いしながら生き血を流し込む。
たまらない。
生物の血を摂取する時、俺は湧き出るエネルギーを感じるのだ。




