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幕間——メタトロンの真実 16
三つ首の竜と化したクルワッハヴルム。
だが、新たに身体がリンドヴルムに作り変えられて行く。これは私がティル・ナ・ノーグに被害を出さぬよう心に描いたからだった。それがせめてもの最後の抵抗。軍神メタトロンの矜持なり。
ああ、身体に槍が突き立てられている。
顔は良く見ていなかったが、妖精界の戦士だろう。
凄い。
リンドヴルムの尾をかい潜り、踊るようにゲイ・ボルグを突き出す。
ヒット&アウェイを繰り返し、丁寧に体力を削って行く——奴は、誰だ!?
戦士クー・フーリンではない。
あの顔には覚えがある。
堕天使ルシフェル——なぜ、我らを裏切った元凶の奴と、クー・フーリンの顔が瓜二つなのか!!
意識を手放す前に、ミカエルらにこの事実を伝えなくては。
我らは、世界にだまされているのかも知れない。
謎の男、クー・フーリンの正体も分からぬまま竜化して行くとは。
我が神・アドナイよ。
あなたは誰に、助っ人を頼んだのか!?




